「
札幌記念・G2」(18日、札幌)
G1馬4頭が顔をそろえた“スーパーG2”を制したのは、3番人気の
ブラストワンピース。今年は
大阪杯(6着)、
目黒記念(8着)と精彩を欠いていたものの、道中後方から直線の内を力強く伸び、18年
有馬記念馬の実力を改めて誇示した。復活Vを遂げたことで、
凱旋門賞・仏G1(10月6日・パリロンシャン)挑戦も正式決定。日本競馬界の悲願を胸に海を渡る。
進路が開けたのは直線入り口。そこからのしぶとさはさすが
グランプリホースだ。先に抜け出していた前年覇者を首差とらえて復活V。もう文句は言わせない。
ブラストワンピースが今秋、フランスで堂々と日の丸を背負う。
検量室から出てきた川田は、大きく前屈してから深呼吸。息を整えてテレビカメラに正対し、「一番内の枠ということもあり、厳しい競馬になりましたが、この馬の力でねじ伏せてくれました。ホッとしています」と安どの表情をのぞかせた。
「結果次第で」と言われていた
凱旋門賞挑戦。遠征へとかじを切るのにこれ以上の結果はない。オーナーの(有)シルクレーシング米本昌史代表が「予定を立ててチャレンジしたい。素晴らしいレースをしてくれた。期待の膨らむ勝利だと思う」と言えば、ノーザン
ファームの吉田勝己代表も「(
フィエールマンと)2頭でこのまま行きます。2400メートルならもっと。タフなコースはもっといい」と日本の悲願達成を期待した。
大竹師は「距離も400メートル長くなる。競馬はしやすいのかなと思います。きょうも結構時計がかかっていた。そのなかで勝てたというのは良かった」。鞍上も意気揚々だ。「胸を張って、日本代表として行ければと思います」。
今後は美浦には戻らず、9月上旬にノーザン
ファーム天栄(福島県)で輸出検疫を行い、調整先の英国ニューマーケットへ向かう予定。強敵ぞろいのスーパーG2を制した勢いに乗り、フランスでも期待以上のパフォーマンスを見せてくれるに違いない。
提供:デイリースポーツ