「
凱旋門賞・仏G1」(6日、パリロンシャン)
刺客として注目されていても、絶対的女王
エネイブルにはかなわないのか-。
シャンティイを訪れたC・デムーロは3歳馬
ソットサスに騎乗。大手ブックメーカーでは3番人気に評価されているが、「
エネイブルは最大の敵。勝つすべがあるかは分からない」と率直な気持ちを口にした。
相棒はかなりの実力馬だ。仏ダービーを制し、前走のニエル賞は直線で前が壁になりながら、進路があくと鋭く伸びて快勝した。「馬はいい状態だし、馬場が軟らかくなっても走る。2400メートルもいい長さ」と条件も心配していない。ただ、明らかに強い1頭の存在が、強気な言葉を押しとどめてしまう。一方、バーデン大賞覇者
ガイヤースに騎乗するビュイックも、「勝つのはとても難しい」とトーンは低かった。
では、2頭とも勝ち目はないのか。「オープンストレッチ(最後の直線でコース内側に進路を確保するための仮柵)がある。使用するならスペースがあるので、チャンスはある」とC・デムーロは秘策を練る。ビュイックは「
エネイブルの状態が100%でなければチャンスはある」と弱気だったが、C・デムーロはむしろ、「
ガイヤースはスタートが速いから、そのまま突っ切っていくかも」とゴドルフィンブルーの逃げ切りを恐れている。
2頭の魅力は
エネイブルと勝負付けが済んでいないこと。2人の名手も簡単には引き下がらないはずだ。
提供:デイリースポーツ