毎週のようにお伝えしているのが、現在の新馬戦の除外状況。先週に関しては、東京ダート1400mが新設されて、2レースに増えたわけだが、それでもそれぞれのレースで除外が出た。頭数は2レース合わせて12頭。このタイミングで新設していなければ、この路線は大変なことになっていた。
今週以降で除外が増えそうなのが東京芝1400m。先週のこの番組は14頭除外だったが、今開催は最終週まで東京芝1400mはない。東京芝1600mへ回る馬もいるだろうが、今週末のレースでもどのくらいの除外が出てくるのか注目しておくべきだろう。
【10月19日(土) 京都ダート1400m】
◆
ピラミッドムーン(牡、父
Cairo Prince、
母She Hung the Moon、栗東・
松永幹夫厩舎)
日本で活躍する
Cairo Prince産駒に、今夏にテレQ杯を勝ってオープン入りした
モンペルデュがいるが、これが同じ
松永幹夫厩舎。馬のタイプについて聞いてみると「全然違いますね。
モンペルデュは圧倒的なスピードで押し切るタイプで、距離は短ければ短いほどいいタイプ。こちらはゆっくりとスピードに乗っていく、そんなタイプです」と
松永幹夫調教師。
そんなタイプの違いもあり、本馬は坂路であまり速い時計は出ていない。それでも動きには力強さがあり、そんな動きを調教師は高く評価している。あとは実戦でどんな走りを見せてくれるかだろう。鞍上は
川田将雅騎手が予定されている。
【10月19日(土) 京都芝1600m(牝)】
◆
アトリビュート(牝、
父ディープインパクト、
母ブラックエンブレム、栗東・
高野友和厩舎)
母は2008年の
秋華賞でG1を制覇。美浦の
小島茂之厩舎の所属馬だったが、この時は栗東に滞在しての調整だった。半姉
ウィクトーリア(父
ヴィクトワールピサ)も同じパターンで
秋華賞制覇を狙ったが、
ローズS3着後に故障が判明し、惜しまれながら引退という形になっている。
本馬は6月26日にノーザンF天栄から栗東へ入厩し、ゲート試験合格後に一旦放牧へ。その後はノーザンFしがらきで調整し、9月25日に栗東へ再入厩している。坂路での追い切りが中心だが、時計的にはあまり速くない。それでも常に併せ馬で負荷をかけられており、中身の濃い調教は出来ているはず。鞍上は
川田将雅騎手が予定されている。
【10月20日(日) 京都芝1400m】
◆
フェルハール(牝、
父ダイワメジャー、
母メジロアリス、栗東・安田隆行厩舎)
半兄
コウソクストレート(父
ヴィクトワールピサ)は2017年
ファルコンSを勝った快速馬。本馬については「良いスピードは持っていますが、距離はマイルまでこなせそうな融通性はあります」と安田隆行調教師。
9月4日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩しており、ゲート試験合格後も追い切りを順調に消化。10月10日にレースで騎乗予定の
C.ルメール騎手が跨って、CWで併せ馬を行っているが、後ろから追いかけて、最後の直線は抜群の手応えで先着。時計も6F83.1秒、1F11.9秒と速く、単なるスピード馬という印象はない。
【10月20日(日) 京都芝1800m】
◆
レクセランス(牡、
父ディープインパクト、
母エクセレンスII、栗東・
池添学厩舎)
母は現役時代にフランスで2勝を挙げており、半姉
エクセランフィーユ(父
Frankel)は未勝利、1勝クラスと連勝中。
本馬は10月9日にレースで騎乗予定の
川田将雅騎手が跨って、1勝クラスとの併せ馬。先行していたこともあり、最後は同入だったが、6F82.4秒、1F11.8秒という時計は評価できる。10月2日のCWでの動きに比べると、かなりしっかりしていたので、ジョッキーが跨ったことで気持ちが入った走りになったのかも知れない。
ディープインパクト産駒だが、エンジンがかかるまでに少し時間を要するタイプに思えるだけに、初戦は道中の位置取りなどがポイントになりそう。
(取材・文:井内利彰)