3月3日で引退する山内研二調教師(70)=栗東=が、最終週に向けて意気込みを語った。
G16勝を挙げた山内師が、今週末で半世紀の競馬人生に終止符を打つ。70年に騎手候補生となり、74年にデビュー。通算61勝(重賞1勝)を挙げた。87年、調教師試験に合格し、現役3位となるJRA通算869勝をマーク。「とうとう来たね。けど、この世界は1週間が早い。アッと言う間だった」と振り返る。
89年の開業後は牧場と連携し、2歳戦から攻勢をかけた。「まず名前を売らないといけない」。
トレードマークのピンクのメンコもそんな思いから。「あとは一にも二にも馬を観察。早期発見、早期治療。それしかない」。故障防止に努め、開業から30年連続2桁勝利という安定した成績につなげた。印象的な勝利は「最初に勝ったG1。自分で選んで買ってもらった馬だしね」という
ダンツシアトルの95年
宝塚記念だ。
29日、3月1日は大挙16鞍を予定。「
桜花賞を2回勝ったし、思い入れがある」と話す阪神で最後を迎える。「勝てなくてもいい。まず無事に。それが一番」。引退後、故郷・宮崎に戻る名伯楽は最後まで信念を貫く。
提供:デイリースポーツ