「
皐月賞・G1」(19日、中山)
無敗のG1馬同士の対決を制したのは、19年の
ホープフルSを3連勝で制した
コントレイル。この勝利により、鞍上の
福永祐一騎手(43)=栗東・フリー=が、史上11人目となるクラシック完全制覇を達成した。
皐月賞はこれまで18回騎乗して2着が4回。なかなか勝てなかったが、19年の2歳チャンピオンとともに悲願のVをつかんだ。また、父の洋一さんも77年に
ハードバージで勝っており、史上2組目の親子制覇となった。
19度目の挑戦で、ついに大記録を達成した。福永が史上11人目となるクラシック完全制覇。
皐月賞は初参戦となった98年の
キングヘイローで2着となり、その後も12年
ワールドエース、13年
エピファネイア、15年
リアルスティールで2着。あと一歩が届かなかったが、ようやく手にした勝利だった。さらに武邦彦&
武豊に次いで、2組目の親子Vも決めた。
ただ、本人は記録にこだわってはいなかった。「記録には特別、思い入れはなかった。この馬のレースができればいいと思っていた」と振り返る。自分のことよりも、あくまでも馬優先主義。ただ、ここまでの軌跡については「たくさんのいい馬に乗せてもらって勝つことができた」と感謝の気持ちを述べた。
レースは想定外の形になった。スタートは出たが、そこから進んで行かず後方の位置取り。「2角を回るときはポジションが後ろで、これは大変なレースになったと思った」と心境を語る。3角で外へ出して一気に進出すると、直線では
サリオスとの一騎打ち。3戦無敗G1馬同士の激しい攻防を制した。「タフなレースになったけど、よくしのいでくれた」と相棒をたたえた。
コントレイルはこれでデビュー4連勝。無敗でのダービー制覇が懸かる。大一番に向けて「注文はない」と評価した上で、「無敗でのダービーはプレッシャーがかかるけど、それよりも期待感の方が大きい。楽しみしかない」と前を向く。最強のパートナーと一緒に迷わず王道を突き進む。
提供:デイリースポーツ