5月3日(日)に行われる第8回佐賀
皐月賞、佐賀3歳3冠の1冠目を争うレースで、優勝すれば5月31日(日)に行われる
九州ダービー栄城賞への出走権が与えられる重要な一戦でもある。
去年に続き、今年もフルゲートの12頭がエントリーしてきた。現在の佐賀の馬場状態等を踏まえて枠順の有利不利があるのか、どういう馬が絡んで来やすいのか、そのあたりも考えて解説していきたい。
舞台となる1800mは向正面のなかばあたりが発走地点で、すぐに3コーナーのカーブがある。スピードがある馬は内枠がやや有利だが、行き脚がない馬は外枠のほうがレースを組み立てやすい。この距離となると差しも届くが、佐賀コースは強い馬が前に行って押し切るパターンがほとんどで、圧倒的に先行馬が有利な馬場だ。
ここ数カ月のデータでは内ラチから1~2m外くらいが脚抜きが良いようで、コーナーはベタインが軽目で、内を通ってきた馬の好走が目立っている。先週に続いて今週はさらに砂が多く入っているが、散布した印象と調教で見た感じではまだ真ん中より内目が軽そうな雰囲気だ。内枠で前目のコースを取った馬が有利と見ており、極端に外々を回らされるとラストで応えそう。
今年の最有力候補をあげるとすれば、
ミスカゴシマが筆頭だろう。牝馬ながら、佐賀コースでは無敗の強さを誇る女傑だ。この馬を目標にしてどの馬も競馬してくると思うが、並ばれてからの勝負根性は非凡だし、前々で自分の競馬をすれば今週の馬場でも簡単には止まらないだろう。
能力の高さは立証済みで、今回も前々で自分の競馬をするだけだ。3歳クラスは前半から競りかけていくようなレースは少なく、比較的スローペースかマイペースの流れが多いし、オーバーペースにならない限り、大崩れはないとみている。この馬が主軸。
B級特別を圧勝して急激に力付けている
エアーポケットが、
ミスカゴシマ相手にどこまで詰め寄れるか楽しみ。前回の強さを素直に信頼すれば、2強ムードといっても過言ではない。
自在に動ける
トップレベルも、スッと前目の位置を取って来るだろうし、向正面から一気に動いて行って勝負に出るはず。展開面と、ここまでのレース内容からも2~3番手評価が妥当だ。
レースのカギを握りそうなのは、
スターオブグリーンと
イケノアスリートだ。どちらもモマまれず前で競馬したいタイプで、果敢に先行して前が速くなる可能性もある。
ある程度前が速くなれば
キンカイレナと、
オドルキツネにも絡むチャンスはありそうだが、週末の天気予報は雨。不良馬場になると前に行く馬が有利になってしまうし、このあたりは前がモツれる展開が理想となる。
(文=永瀬将尚)