1994年に創設された比較的新しい重賞競走で、5月開催となった2013年以降は、3月の
マーチS、4月の
アンタレスSとともに
帝王賞へと向かう重要な
ステップレースとなっている。現在、京都競馬場の1900mコースを使用して施行される重賞競走は本レースのみ。1800m戦に比べると1角までの距離が長く、その分ペースは落ち着く傾向が見受けられる。
今年は、長くダート界をけん引してきたチャンピオンホースたちに若き挑戦者が世代交代を突き付ける1戦となった。過去10年間で58キロ以上の斤量で出走した馬は15頭いて3勝2着2回3着3回。半数以上が馬券に絡んでおり、実力馬に有利なデータもあるが、その一方で4歳馬が4勝、5歳馬も4勝と若い馬たちが活躍する傾向もある。
◎
オメガパフュームは
東京大賞典2連覇の実力馬。450キロ台の馬なので斤量面での心配は残るが、昨年のこのレースでは59キロを背負って3着したのち、
帝王賞に勝った。これまでの競走キャリアで大きく崩れたのは
フェブラリーSのみ。同じ京都競馬場1900mコースで行われた一昨年の
JBCクラシックは2着。ここも上位争いをしてくれることを期待する。
南関東で3勝を挙げ、
JRAに再転入した○
ロードレガリスは、そこから4連勝。今回が重賞初挑戦となるが、前走の
アルデバランSでマッチレースの末に下した負かした馬がのちに
マーチSを勝つのだから、見劣るものではない。ダート競馬に限れば
地方競馬時代も含め8戦7勝とまだ底を見せていない。
▲
スワーヴアラミスも、ダートでは12戦して4着以下なし。
アルデバランSでは勝ち馬にマークされるような形になってしまったが、雪のために順延となった
マーチSで重賞初勝利を記録している。これら5歳馬3頭は、それぞれが歩んできたコースは異なるが今後はよきラ
イバルとしてダート競馬を盛り上げてほしい。
チャンピオンズC、
帝王賞などGI/JpnIを5勝、他にも
東京大賞典2着という△
ゴールドドリームの実績には敬意を表するが、今回は海外帰りの1戦。実績は最右翼とも言えるものだが、さすがに上昇度という点では若い馬たちに一歩劣る。それでも古豪の意地を見せてほしいものだ。
2度の長期休養があり、ここまで5戦4勝の△
マグナレガーロは祖母が
サクラバクシンオーの全妹という血統。過去10年間で3勝を挙げている
キングカメハメハ産駒でもあり、無視はできない。