「
日本ダービー・G1」(31日、東京)
弥生賞ディープ記念2着で
皐月賞の優先出走権を得ながらも、あえてパスしてダービー一本に備えた
ワーケアが27日、美浦Wでの3頭併せで力強い動きを見せた。直線では2頭の間に入れ、実戦を想定した内容。両サイドからプレッシャーを受ける状態になっても最後までしっかりと走り抜き、ゴール前では鋭い末脚を発揮した。
皐月賞3着
ガロアクリークも同じく美浦Wで鋭い走り。また、巻き返しを狙う
サトノフラッグも、余裕残しの仕上げで反撃を期した。
ワーケアは美浦Wで3週連続となる3頭併せを行った。前2週は直線で最内に入ったが、今回は闘争心をかき立てるため2頭の間に。ゴール前は強めに追われて5F66秒9-38秒2-12秒2の時計を記録し、内の
フィリアーノ(4歳1勝クラス)に1馬身、外の
ニシノコトダマ(4歳2勝クラス)に半馬身先着した。
手塚師は「追い切るたびに動きに余裕が出てきているし、状態はすごくいいです」とうなずく。先週の
オークスで2着に入った
ウインマリリンが、直前に3頭併せの真ん中に入れて調教を行った。同じパターンでの追い切りだ。騎乗した嶋田(レースはルメール)も「直線で両サイドから挟まれる形になっても集中して走っていた。追うたびに良くなっています」と好感触を伝える。
弥生賞ディープ記念2着後は
皐月賞をパスし、ここ一本に照準を定めた。トレーナーは「走法から左回りの方がいいのかなと。距離が延びるのはいいですしね」と説明。タイトな中山ではコーナーでもたつき、どうしてもパフォーマンスが落ちてしまう。ダービーに全力を傾けるため、回避の決断を下した。それほど、この一戦に懸けている。
今年の手塚厩舎は好調。
天皇賞・春を
フィエールマンが制するなど、ここまで重賞3勝をマーク。先週の
オークスでも、7番人気の
ウインマリリンが2着に善戦した。「
皐月賞の上位馬は強いと思いますが、何とか頑張ってほしいですね」とVへの意欲を見せる。厩舎の追い風に乗って、2強の争いに敢然と割って入る構えだ。
提供:デイリースポーツ