「
札幌2歳S・G3」(5日、札幌)
来春のクラシックをにらむ好素材がズラリとそろった一戦。昨年は
ゴールドシップ産駒のワンツー決着となったが、今年も同産駒が5頭エントリーしてきた。中でも注目は、陣営が大きな期待を寄せる
ウインルーア。デビュー戦の最下位から2戦目で激変V。この中間もさらなる上昇軌道を描いている牝馬が、牡馬撃破で北の2歳チャンプの座を狙う。
6F戦だったデビュー戦こそ見せ場なく最下位に敗れた
ウインルーアだが、千八に距離を延ばした2戦目で激変。430キロ台と決して大きくはないものの、ゴムまりのような馬体を弾ませ、好位から鋭く抜け出して快勝。ポテンシャルの高さを見せつけた。
青木師は「新馬戦は距離も短かったよう。2戦目は距離を延ばして、こちらが思った以上に強いレースをしてくれた。その後はいったん短期放牧に出して、このレースを目標に仕上げてきた。さらに調子は上がっていますよ」と手応え十分だ。
先月26日には札幌ダートを5Fから併せ馬で一杯に追われ、同29日にも単走馬なりで調整を進めた。小柄な牝馬だけにやりすぎは禁物。あとは、デビューからの2戦でコンビを組む横山武に最終確認をしてもらえば万全だ。「馬のことを分かってくれていますからね」と指揮官も全幅の信頼を寄せる。
G1・6勝を挙げた偉大な父
ゴールドシップも、9年前のこのレースでは2着と涙をのんだ。その一戦で娘が雪辱Vを狙う。「産駒には気性が荒いイメージはあるけど、この馬は全く心配ない。扱いやすくてとても素直。お父さんの分まで頑張ってほしい」とトレーナーの期待も大きい。
19年は
ブラックホール、
サトノゴールドと父の産駒が1、2着を独占した。“血の相性”を追い風に、北都の2歳チャンプを目指す。
提供:デイリースポーツ