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【勝負の分かれ目 秋華賞】三冠それぞれで異なる強さを見せ、デアリングタクトが偉業達成

  • 2020年10月18日(日) 17時50分
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 フェブラリーステークス以来、約8カ月ぶりの有観客GIとなった第25回秋華賞で、歴史が動いた。

 圧倒的1番人気の支持を得た松山弘平デアリングタクトは、まずまずのスタートを切った。そのまま出たなりで進み、後方5、6番手で1、2コーナーを回って行く。

 向正面で馬群は12、3馬身の縦長に。デアリングタクトは、前半1000m手前で、じわっとポジションを上げた。

「少しゲートでうるさいところがあったのですが、上手に出てくれました。ポジションも思っていたとおりのところを取ることができて、流れに乗ることができました」と松山。

 3、4コーナーで外からさらに差を詰め、先頭を1、2馬身の射程にとらえて直線に向いた。松山はこう話す。

「力がある馬なので、最後はいいところを走らせようと思っていました。自分の馬が一番強いと信じていました」

 先頭は内のマルターズディオサ。馬場の真ん中から脚を伸ばすデアリングタクトは、ラスト300m地点で2番手となり、いつでも抜け出せる形になった。

 ラスト200mで力強く先頭に立ち、後続の追い上げを封じ、1馬身1/4差で勝利をおさめた。この瞬間、史上初の無敗の牝馬三冠馬が誕生した。

 鞍上の松山弘平は、左手で3本の指を空にかざし、喜びを表現した。

「体が大きくなって、いい成長をしてくれました。自分の馬が一番強いと信じていました。無敗の三冠ということで、正直、プレッシャーはあったのですが、こういう馬に出会うことができて幸せです。馬にはありがとう、おめでとうと言いたいです」

 上がり3ハロンはメンバー中2位タイの35秒8。キャリア5戦目にして初めてメンバー最速ではなくなったのは、勝ちに行く競馬をしようと早めに動いたからだ。

 後方一気の桜花賞、他馬に囲まれ前が壁になっても突き抜けたオークス、そして今回と、三冠それぞれで異なる強さを見せた。

 史上6頭目の牝馬三冠馬デアリングタクトが、次はどんな強さを見せてくれるのか。楽しみがさらにふくらんだ。

(文:島田明宏)

みんなのコメント 16件

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  • jaist2000さん

    今日が一番強かったな。余裕残しの体とレースぶり
    この馬の場合はこの後が本番だし
    3冠も通過点ということですな。

  • ぽすとさん

    あまりにもふわりと勝ってしまって、過去の名馬のように鮮烈さが無いような気がするけど。 未だに底が見えない恐ろしさ…。

    話題の牝馬達との戦いも楽しみだし、兎にも角にも、お疲れ様です。おめでとうございます!

  • ジゾウさん

    タイムや着差以上の強さを見せてくれました

  • 黒いサザンクロスさん

    なぜ「無敗の3冠牝馬誕生」と書けないのか…。

    どっかの大手牧場に気を使ってんのかね…。

    雷電を無類力士としか残せなかった日本文化は未だに変わらんらしいな…。

    まぁ気を使った方が仕事はしやすいんだろうけども…。

    来週も気を使った記事を書けばいいさ…。

  • アンチ賭けマクリさん

    おめでとう!
    天皇賞秋でクロノvsアーモンドがあるし、その勝者とJC か有馬でやってほしい。

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