「東スポ杯2歳S・G3」(23日、東京)
1番人気の
ダノンザキッドにとって、半信半疑での戦いであったが、それだけ将来性を感じさせた価値ある勝利となった。
レインフロムヘヴンが離して逃げる展開。道中は好位3番手で折り合いに専念した。迎えた直線。鞍上のGO
サインに応え、最速上がりを繰り出すと、最後は520キロの雄大な馬体を揺らしながら悠々と差し切った。
5カ月ぶりで臨んだ一戦。馬体はプラス24キロ。これには安田隆師もビックリだ。「もう少し成長してほしくて放牧に出したんだけど、輸送でもなかなか減らなくてね。数字を見て、負けても仕方ないと思ったよ」と本音もチラリ。ただ、そんな心配をよそに、愛馬は無傷の2連勝で出世レースを駆け抜けた。
初コンビを組んだ川田は「(追い切りで)時計は出ていたけど、乗り味が素晴らしいという訳ではなかった。そのあたりが競馬でどうなるか分からなかったので」とホッとひと息。「まだ課題ばかりだけど、良くなってくるのは間違いない。さらに成長してほしい」と将来性を感じ取る。
次なる
ターゲットは暮れの
ホープフルS(12月26日・中山)。「馬には試練になるけど、いろいろと経験させたい」と指揮官。見据える先はもちろん、来年のクラシックロードだ。無敗の三冠馬
コントレイルが歩んだ道を、今年もまた同じく、無敗の素質馬が進む。果たして、どんな未来が待っているのだろうか-。
提供:デイリースポーツ