金沢競馬の年内最終開催を飾る2歳準重賞「あての木賞」。『あて』とはアスナロの変種
ヒノキアスナロの方言で、石川県の木に指定されているそう。その名前を冠したあての木賞は、2010年に「選抜あての木賞」としてスタート、2016年からは現在の「オッズパーク杯あての木賞」となり、今年で11回目を迎えます。
出走資格は地元デビュー馬で、なおかつ、競走馬購入事業費補助金を使って購入された馬(奨励馬)であること。他地区からの移籍組が出走出来ないわけですが、2016年の勝ち馬
ヴィーナスアローは翌年の石川ダービーを勝ち、昨年の勝ち馬
カガノホマレは今年の
サラブレッド大賞典を勝ちました。さらに2着だった
フジヤマブシは重賞2勝と活躍していますから、来年の3歳路線を占う上で重要な一戦といえます。
今年の注目はなんといっても
サブノタマヒメでしょう。デビューから無敗で金沢
プリンセスカップと兼六園
ジュニアカップを勝ち、前走の金沢ヤングチャンピオンでは初めて2着になりましたが、自ら動いて行って4コーナー先頭。最後は
アイバンホーに半馬身差されたものの、並ばれてからも食い下がったし、初の1700m戦で目標にされたことが大きかったと感じます。連勝は止まりましたが、負けて強しの内容でした。
早い段階から砂を被っても我慢出来ていて、2歳牝馬とは思えない精神力の持ち主。距離が1500mに短縮されるのも大いにプラスでしょう。来年はさらなる成長が期待されますが、現状でも地元デビュー馬同士の戦いならば頭一つ抜けた存在です。
サブノタマヒメが抜けている分、他の馬たちはどの馬が上位に来てもおかしくない混戦模様。実績的に見ると、金沢ヤングチャンピオンで3着だった
フューリアスが筆頭になりそうです。先行タイプなので早めに
サブノタマヒメにマクられる展開になりがちですが、それでも渋太く粘れる馬。ただし、ポイントは先行争いで、兼六園
ジュニアカップでは大外枠からハナに立ちましたが、内にも行きたい馬がいて外々を回らされる形に…。結果失速して5着に沈みました。今回も少頭数の中では少し外目の枠なので、スタートして1コーナーまでの攻防がカギになりそうです。
他には、2歳1組でハナ差2着だった
キラメキビジョン、前走中団から長くいい脚を使って2勝目を挙げた
ラッシュフェイスなどが出走予定。23日(水)、金沢競馬第10競走15:30発走予定です。
金沢競馬の今年の開催は、残すところ22日(火)、23日(水)、25日(金)の3日間となりました。この開催が終了すると来年3月までシーズンオフに入りますから、年内ラスト開催をぜひお楽しみください。
(文:赤見千尋)
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