南関東競馬の1年を締めくくる重賞が12月31日(木)に
大井競馬場で行われる
東京2歳優駿牝馬。
2歳牝馬の頂点を決するレースで、2010年に優勝した
クラーベセクレタは牡馬相手に
羽田盃・
東京ダービーを戴冠するという偉業を達成した他、2014年
ララベル、2015年
モダンウーマンが翌年の
桜花賞を勝利、2012年
カイカヨソウ、2017年
グラヴィオーラが
東京プリンセス賞制していて翌年のクラシック戦線を占う意味でも重賞な一戦だ。
舞台となるのは大井1600m。内回りコースを使用していて直線が286mと短いことから後方一手の馬は苦戦を強いられる傾向にある。過去10年でも10-9-9-9の位置取りでレースを進めた2013年
ブルーセレブを除いて、優勝馬は4コーナー地点で4番手以内におり、逃げ&先行馬もしくは早めに動いていった馬が結果を残している。
今年の2歳女王の座を狙うべく集った16頭の牝馬たち。
まず注目したいのはホッカイドウ競馬から参戦の
ソロユニット。デビュー戦は2着に敗れたが、2戦目では余裕の手応えで勝利するとその後は5連勝中。前走の
エーデルワイス賞では初の
JRA勢との対戦でも、Hペースの中で好位からレースを進め4コーナーで外から先頭に立つとそこから差を広げての勝利で着差以上に強い勝ち方だった。今回は初コース、初距離に加えて初めての輸送競馬と初物尽くしにはなるが、能力の高さは折り紙付きで勝ち負け必至。
ケラススヴィアはデビュー戦を圧勝すると、続く特別戦でも1番人気の
ロッティミニスターを3馬身差つけて下し勝ち時計も1:36.6と優秀。初めての重賞となった
ローレル賞では好位からレースを進めると、直線では前にいた
セカイノホシとナジャを外から捕らえるとそこから2馬身突き放し無傷の3連勝で重賞Vを達成。過去10年で
ローレル賞の1着馬は【3・1・2・4】と好走が目立つことからも注目。
その
ローレル賞2着馬の
セカイノホシはこれまで1000mを中心に使われていたが、マイルにも対応できていたし2度目の遠征という点もアドバンテージ。テンのスピードがあるので前々の競馬で残り目に期待したい。
道営から移籍してきてこの舞台に挑む
ケープホーンはこれまで4戦して馬券圏内を外しておらず相手なりに走れるタイプ。レースは後方からだが、早めに動いていけるので内回りコースも問題ない。
また名古屋で鋭い末脚を武器に3勝を挙げた
ベツセタイは、前走は移籍初戦で
ローレル賞7着に敗れたが今回は叩き2戦目で使った上積みが見込め脚の使いどころ次第では上位争い可能。
これまでの実績から
ソロユニットと
ケラススヴィアが中心になるとみているが、過去10年では6番人気以下からも6頭が台頭していて成長期の2歳馬だけに伏兵たちにもチャンスはありそうだ。
(文=豊岡加奈子)
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