「
シンザン記念・G3」(10日、中京)
アルテミスS2着の
ククナが6日、美浦坂路での最終リハで好タイムをマーク。重賞初Vへ好調をアピールした。強烈な決め手を武器に、牡馬相手でも一歩も譲る気はない。
ククナが超抜時計で絶好調をアピールだ。最終リハは美浦坂路で単走。原田和(レースはルメール)を背に、馬場の真ん中を弾むようなフットワークで登坂すると、手綱を持ったまま4F51秒2-36秒5-11秒6をマークした。ラスト1Fはこの日最速の切れ味だった。
「しまい重点に(4F)52秒ぐらいの予定だったけど、走りやすそうだったね。息も楽そうだった」と栗田師も満足そう。先週(12月30日)も坂路で強めに追われ、4F51秒7-37秒7-12秒2。同世代の
ラストサムライに0秒1先着した。ちなみに、併せた僚馬は5日に初勝利を決めている。
前走のアルテミスSは
ソダシの2着。好位からスムーズに抜け出した勝ち馬に対し、後方から直線で外に出すまでにロスがあった。それでいて上がり最速の脚は“負けて強し”と言える。「ジョッキーもよく(外へ)出してくれたけど、脚力がなければ出てこられない」と能力の高さを再認識した様子だ。
牝馬同士の
フェアリーSではなく、あえて牡馬相手の舞台を選択した。勝ち馬に
ジェンティルドンナ、
アーモンドアイらが名を連ねる一戦に、「中山の千六は枠にも左右されてゴチャつくからね。中京は力通りの競馬ができる。牡馬相手でも」と力を込める。まだ底を見せていない素質馬が、歴史的名牝がたどった道を行く。
提供:デイリースポーツ