「
共同通信杯・G3」(14日、東京)
全兄に17年
皐月賞馬
アルアインを持つ良血馬
シャフリヤール。1戦1勝とキャリアは浅いが、スケールの大きさは兄にも引けを取らない。数々のG1ホースを輩出した出世レースで飛躍を遂げる。
デビュー前から陣営の期待は大きかったが、新馬戦で早速その片りんを“チラ見せ”した。道中を折り合って運ぶと、最後は目の覚めるような末脚を発揮。田代助手は「センスのあるレース。2着馬もすぐに勝ち上がったからね。初戦としては上々の内容だった」と満足げに振り返った。
圧巻の新馬戦Vから3カ月半。ノーザン
ファームしがらき(滋賀県)への放牧で、さらなる進化を遂げている。1週前追い切りでは、福永を背に栗東CWで6F83秒0-12秒0(馬なり)。
フィニフティ(6歳3勝クラス)に1秒2先行、そして
ジョイアスチャント(3歳新馬)を1秒追走して、2頭に0秒2先着した。3カ月半ぶりとなるが、豊富な乗り込みで太め感のない仕上がり。ひと追いごとに動きにも鋭さが増しており、気配は上々だ。感触を確かめた主戦の福永も「とてもいい動きやったね。底上げされてきて、馬自体が良くなっている」と成長ぶりに目を細める。「千八の距離に不安はなく、左回りも心配していない。あとはスタートとか輸送くらい」と重賞初挑戦でも好勝負をイメージした。
管理する藤原英師も「須貝厩舎の馬(
ステラヴェローチェ)が強そうやけど、こっちも期待値は高い。どう成長を遂げて、どこまで行けるのか。いい意味で天井が見えない。それだけの魅力がある馬」と愛馬の底知れぬ能力に期待感を抱く。
関わる誰もが“走る”と絶賛する逸材。まずは無傷2連勝で重賞制覇を飾り、しっかりと春の大舞台へ向けて歩を進める。
提供:デイリースポーツ