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3年目の菅原明が重賞初制覇!JRAは今、若い力が熱い

デイリースポーツ
  • 2021年02月09日(火) 14時00分
 7日に東京競馬場で行われた東京新聞杯を5番人気のカラテで制し、人馬そろっての重賞初制覇を飾った菅原明良騎手(19)=美浦・高木。ゴール瞬間のド派手なガッツポーズは印象に残った。レース後のインタビューでは「うれしくて…、うれしくてしょうがないです。頑張ってくれた馬にも感謝したいです」と瞳に光るモノを浮かべ、喜びを全開させた。毎週のように取材をさせてもらっているだけに、何ともほほ笑ましい時間だった。

 2019年3月デビューの3年目。来月の12日に二十歳の誕生日を迎える関東期待のホープは、3度目のチャレンジで重賞制覇という一つの夢をかなえた。ルーキーイヤーに31勝を挙げるも、昨年は骨折で前半3カ月間の休養を余儀なくされたこともあり、30勝と勝ち星を伸ばすことができなかった。先月、二十歳を迎えるにあたっての抱負を聞いたが、「特に意識はしていません。昨年結果を残せなかったので、結果を残せるようにやっていきたい」とハッキリとした口調で答えてくれたが、早くも有言実行となった。

 とにかく研究熱心だ。骨折で休んでいた間も、病室のベッドで「失敗したレースを何度も何度も見直していました」と話した。決して時間を無駄にしない。そこには、師匠である高木登調教師の「競馬を見て勉強しろ!」という日々の指導もある。今年は先週終了時点で8勝(JRA通算69勝)と好スタート。関東リーディングでは5位につけている。既に重賞を勝っている斎藤新(同82勝)、団野大成(同96勝)に加え、既に通算120勝をマークしている岩田望来など粒ぞろいの世代。「同期が頑張っているので、負けないようにしたい」と力強く話した。

 昨年は37歳の吉田隼人と、22歳の横山武史がし烈な関東リーディング争いを繰り広げ、最後は横山武史が競り勝って史上最年少で関東リーディングを手にした。2年目を迎えた秋山稔樹泉谷楓真小林脩斗原優介も序盤から存在感を示しているように、競馬界は今、若い力が熱い。

 9日には千葉県白井市のJRA競馬学校で37期生の卒業式が行われる。今回は女性2人を含む8人。角田晃一、横山義行、永島太郎(兵庫県競馬)といった元ジョッキーや現役の西谷誠の2世もいる。現在JRAの女性騎手と言えば、6年目を迎えた藤田菜七子が孤軍奮闘中。2010年以来となる複数の女性騎手誕生に、菜七子は「すごくうれしい気持ちです。競馬学校生の頃は早くジョッキーになりたいと思って3年間を過ごしていましたが、いざ卒業してデビューをするとなると、もちろん楽しみの方が大きかったんですけど、不安はありました。なので、(後輩の女性騎手たちにとって)支えになれる存在になれれば。尊敬してもらえる存在になれるよう、これからも頑張っていきたいと思います」とコメントした。

 順調なら3月6日から各競馬場でプロとしてデビューする。まだまだ出口の見えないコロナ禍ではあるが、幸いにもJRAは一日も休むことなく競馬開催を続けられている。あの地響きのような大歓声を知らない、2年目の原優介は「早く多くのお客さんが競馬場に戻ってきてほしいし、その前で競馬がしたい。そして勝ちたいですね」と瞳を輝かせる。

 若い力で“打倒ルメール”を目標に、さらには、いつまでも煩わしいコロナまで吹き飛ばしてしまえ!(中央競馬担当・村上英明)

提供:デイリースポーツ

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