歴史と伝統を誇る中距離レースで、2017年からは優勝馬には
大阪杯への優先出走権が与えられるレース。また、このレースを
ステップにドバイワールドCや香港へと向かう馬も少なくなく、国内外の上半期GI競走を占う意味では重要なレースだ。
さすがに別定重量のGII戦だけあって、過去10年間で前走GI組が海外も含め7勝と強い。残る3頭は同競馬場で、距離も似ている
中山金杯組だ。今回のメンバーで前走でGI競走を使ってきたのは
バビット1頭のみ。過去、勝ち馬に限れば2桁着順からの巻き返しはなく、そうなれば狙いは
中山金杯組だ。
◎
ヒシイグアスは
中山金杯含め、休み明けを挟んで3連勝中。逃げ、先行力を武器としていた馬だが、脚質転換にも成功し、安定した追い込みを見せるようになった。まだ10戦のキャリアながらも馬券の対象から外れたのは2回だけという堅実派。中でも中山競馬場はもっとも得意としている舞台であり6戦して3勝2着2回。器用に馬群をさばけるうえにコーナーリングも得意で追われてからの反応も良い。今回は56キロを背負うことになったが、57キロでの勝利経験もあり、気にすることもないだろう。
○
バビットは瞬発力型というよりもロングスパート型。スローに落として逃げるというよりも、できれば後続になし崩し的に脚を使わせたいタイプだ。ここ2戦はGI競走の厚い壁に跳ね返されたような格好となっているが、
セントライト記念では同世代の
トップレベルの馬たちを完封しており、簡単には見限れない。
狙って面白いのは▲
ケイデンスコールか。もともと
NHKマイルC2着の実力馬だが、一昨年の
関屋記念で調子を崩してからは、なかなかこの馬本来の競馬を取り戻せぬままだった。それが、昨秋あたりから復調気配を見せ始め、前走の
京都金杯で2歳の
新潟2歳S以来となる重賞勝ちを記録した。距離はぎりぎりかもしれないが、中山コースなら克服できるのではないか。
5歳世代で
皐月賞5着、ダービー6着の実力馬△
クラージュゲリエも長い休み明けから復調気配。
中山金杯3着△
ウインイクシード、休み明けでも先行力がある△
トーセンスーリヤと、
ラジオNIKKEI賞で
バビットの2着している△
パンサラッサも押さえておきたい。