「
日経賞・G2」(27日、中山)
会心の騎乗だった。先頭でゴールを駆け抜けた横山武は、左手で
ウインマリリンの首筋を叩き、喜びを爆発させた。20年フ
ローラSに続く、コンビ2度目の重賞制覇。「初めて重賞を獲らせてくれた馬。最近、この馬でいい騎乗ができていなかったので、結果を出したい一心だった。
ガッツポーズが思わず出ました」と満面の笑みだ。
「内枠だったし、何とか折り合えばと思っていた」。逃げた
ジャコマルを前に見る形でインの絶好位を確保。道中は人馬のリズムを大切に、じっくりと脚をためた。迎えた最後の直線。ぽっかりとあいた内ラチ沿いのスペースへ誘導すると、一気に先頭へ。強烈な粘り腰を発揮して、ラ
イバルの追い上げを半馬身差で封じ込めた。
手塚師は「完璧でしたね。馬場も良かったし、枠順も良かった。4コーナーでスパッと前があいたしね」と、前走6着からの鮮やかな逆襲劇に目を細めた。今後については「オーナーと相談してから」と明言こそ避けたが、2500メートルの長丁場を制したことで選択肢が広がったのは確か。一線級と互角に戦える力を証明してみせた
ニューヒロインから、今後も目が離せない。
提供:デイリースポーツ