5月1日の
ケンタッキーダービーへ向けて、
チャーチルダウンズ競馬場の敷地内にある
ケンタッキーダービー博物館が、今日29日から一般公開を再開することになった。
コ
ロナ禍で閉鎖されていた間に、展示内容の一部が模様変えされた中、最も大きな変更は、これまで2階フロアの一角にあった“The Black Heritage(黒人たちが残した遺産)”が、1階に移動したことだ。第1回
ケンタッキーダービーを
アリスタイズで制したアンセル・ウイ
リアムソン調教師や
オリヴァー・
ルイス騎手を筆頭に、
ケンタッキーダービーの歴史を彩ってきた黒人ホースマンたちの活躍が描かれているコーナーだが、ここのスペースが広くなり、展示内容も拡充したものとなった。
背景にあるのは、
Black Lives Matter に象徴される、昨今の米国における世相だ。差別的発言の多かった前大統領が退任し、新たに就任したバイデン大統領は人種差別や不平等を解消するための政策を次々に打ち出しており、これに呼応した動きが競馬社会にも見られることになった。
(文:合田直弘)