前走の
きさらぎ賞では勝気な気性を前面に出しながらも勝ちきった
ラーゴム。スタートからずっとかかりっぱなしで力んで走っていましたね。でも、その闘争心の強さがしっかりと勝ちきる強さに結びついているとも言えます。
「
きさらぎ賞では調教の段階から力みが強いな、と思っていました。競馬にいっても同じようなところを出してしまいまして。それでもよく押し切って本賞金を加算できたので。
皐月賞に向けて楽なローテーションでいけるのは良かったです」と、斉藤師。
能力の高さと同時に課題も明らかになった
きさらぎ賞。この中間は力みのコントロールにも重きをおいた調整がなされてきました。
「レース後はだいぶ気持ちが張っていたので放牧にでて
リラックスさせました。今回はいい意味で落ち着いていると思います」
この中間は単走での調教が中心ですが、少し併せ馬をしています。
「併せているほうが馬も頑張りますし、いい意味でしっかり走れてきてたかな、と思います。
直前の追い切りは、それまで単走の追い切りが多かったこともあり落ち着いていましたね。前半ゆっくり入ってるから当然なんですが、欲を言えばもう少し身体を使って欲しいな、という面もありますが、そうすると引っかかる面が出てしまうので、そこのサジ加減が難しいところかな、と思いました。
馬は体調も息遣いもよく、いい状態で出走できるとは思います。ですが、動きが折り合い重視でやってきた分、競馬に行って今までどおり動き切ってくれるかという不安も少しあります。だから、競馬に行ってみないと、この調整が本当に良かったのかはあまりハッキリしないな、と思います」
実戦はきららぎ賞以来、約2カ月半ぶりとなりますが「前向きさが強く一生懸命」という気性を考えればレース間隔があくのは悪くないでしょう。
「ちょっとやんちゃなところはある馬ですがそれを出さないように調整はできたと思います。それを競馬場でみてもらって、よく出来た、と思うか、アカンやん、て思うかはわかりませんが。見てあげてください」
(取材・文:花岡貴子)