1996年、クラシック参戦が当時叶わなかった外国産馬に門戸を開くGIとして新設された一戦。現在は中距離だと距離が長い馬にとっての3歳春の最大の目標と位置付けられている。歴代の優勝馬から
シーキングザパールや
エルコンドルパサーをはじめ、
クロフネ、
アドマイヤマーズなど国内外で活躍していく馬が多く輩出されている。
1.前走敗れた馬が巻き返す
過去10年で3着以内に入った30頭中7頭が10番人気以下だったように、GIにしては変わり身も珍しくない一戦。逆に、前走1着だった馬はここ5年で1頭も3着以内に好走しておらず、過去10年で見ても前走1着の馬は[2-3-0-40]で複勝率11.1%にとどまる。
2.差し一辺倒では届きにくい
過去10年、前走の4角位置が5番手以内だった馬は[8-5-4-58]で複勝率22.7%なのに対し、7番手以下だった馬は[2-4-5-85]で11.5%。広い東京コースなので差しが決まらないわけではないが、勝ち切るとなると前々で立ち回れる馬の方が優勢。
3.持ち時計はあるか
例年1分32秒台の高速決着になるレースで、持ち時計がない馬は苦戦気味。過去10年の勝ち馬10頭中8頭には、それ以前に芝マイルを1分33秒台以下で走破した経験があった。該当しない2頭に関しても、13年の
マイネルホウオウは1分34秒1、昨年の
ラウダシオンは1分34秒0の時計を持っていた。
ピクシーナイトは前走の
アーリントンCで4着に敗れたが、良化途上の仕上げに加えて過去に経験のない重馬場だったので力負けではないだろう。今回は叩き2走目で得意の左回り替わり。巻き返しを期待したい。