過去10年で3連単10万超の配当が7度出ている
NHKマイルC。日曜は夏日(25度以上)が予想され、良馬場になる見込みです。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出していきます。
私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12度未満の「寒」に、12度以上18度未満を「涼」、18度以上25度未満を「暖」、25度以上30度未満を「暑」、30度以上を「酷暑」とした5段階に区分け。配当妙味のある季節馬を特定します。さらに
JRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。
それらの独自情報を活用し、それぞれの気候、馬場に合った穴馬を抽出しました。
まず過去10年の人気別成績です。1番人気は[4-1-0-5]で16年を最後に勝ち星から遠ざかっています。昨年は2着に入りましたが、連対率は50%と信頼度はそれほど高くありません。その中で6番人気以下から馬券になった激走馬は過去10年で15頭。17年以降は毎年2頭の激走馬が出現しています。
【注目すべきポイントは3つ】
1つ目は『激走馬15頭中7頭が暖〜暑、酷暑で2勝以上』している点。たとえば昨年9人気1着の
ラウダシオンは[2-0-1-0]。19年に14人気から2着した
ケイデンスコールも[2-1-0-0]、さらに17年13人気2着の
リエノテソーロも[2-0-0-0]でした。
2つ目は『激走馬15頭中11頭が、4コーナーを7番手以降から馬券内に入っている』点。たとえば、19年の
ケイデンスコールは3角4角の通過順が12.14。また13年に10番人気から1着の
マイネルホウオウも通過順が16.14です。
最後に『激走馬15頭中9頭がオープン、重賞の芝1600mで連対歴あり』という点。たとえば、昨年6人気3着の
ギルデッドミラーは同年の
アーリントンCで2着、18年に6人気1着の
ケイアイノーテックも同年のニュージーランドTを2着していました。
【今年のNHKマイルで高配当の立役者となる激走注目馬は?】
以上の3つのポイントをふまえて、激走注目馬として浮上する1頭目が
ルークズネストです。暖〜暑を[1-1-0-0]と優秀で、近年レベルが高くなった前走の
ファルコンS(暖)では圧倒的な人気馬
グレナディアガーズをアタマ差下して勝利しました。
次に
アナザーリリック。前走
アネモネSは
桜花賞に出走した
ジネストラを後方から差して1着。新馬戦でも先行馬が残る流れを、4コーナー7番手から差し切って快勝しています。
最後に2ケタ人気濃厚の
ショックアクション。暖〜酷暑を[2-0-1-1]と良好で、酷暑だった
新潟2歳Sは上がり最速で快勝しています。
朝日杯FSを13着、前走の
ファルコンSでも10着に敗北しているだけに、人気の盲点となるのは確かでしょう。
(文/三宅誠)