「NHKマイルC・G1」(9日、東京)
2番人気の
シュネルマイスターが鼻差で制し、12年
カレンブラックヒルと並ぶデビュー4戦目の最少キャリアV。外国産馬では01年
クロフネ以来20年ぶり、ドイツ産(外)馬ではJRA・G1初制覇となった。7番人気の
ソングラインが2着に入り、1番人気
グレナディアガーズは3着に敗れた。なお、3番人気の
バスラットレオンはスタート直後に落馬、競走中止となった。
執念で接戦をモノにした。直線残り200メートルで
シュネルマイスターは、
グレナディアガーズをかわして先頭に立った
ソングライン目掛けて一気に襲いかかる。鞍上のこん身の右ステッキで、その差を一完歩ごとに詰め、最後の最後で鼻差とらえた。ルメールは「届いてくれて良かった。うれしい」と満面の笑みだった。
ピクシーナイトが前半600メートルを33秒7で飛ばすハイペースの中、道中は9番手を追走。鞍上は「15番枠は厳しいかなと思っていたし、前走で2000メートルを使っていたので、速い流れにビックリしていた感じだった」と振り返る。それでも、すぐに対応。「少しずつリズムに乗って行けた。馬にプレッシャーをかけないにように乗ったのも良かった」と勝因を挙げた。
陣営は2走前の
ひいらぎ賞での勝ちっぷりから、距離への融通性があると判断。クラシックを意識して
弥生賞ディープ記念に挑んだが、2着に敗れた内容を受け、再びマイル路線にかじを切った。ルメールとのコンビで4年連続のJRA・G1制覇となった手塚師は開口一番、「ホッとしました」と胸をなでおろした。「
皐月賞をあきらめてここを使うのだから、それ相当の覚悟がある」と期するモノがあった。
今後については「春はここが最大の目標だったし、きょうはシビアな競馬でかなり疲れている。もっと成長してもらわないと困る馬。ひと夏越しての成長を楽しみにしたい」と話した。独国産(外)馬としてG1初制覇を成し遂げた3歳マイル王。秋には
パワーアップした姿を見せる。
提供:デイリースポーツ