「ユニコーンS・G3」(20日、東京)
スマッシャーが大一番で見事に素質を開花させた。五分のスタートから、道中は抜群の手応えのまま中団を進み、迎えた直線。先に抜け出したサヴァを目掛けてエンジンを点火させる。鋭い切れ味と力強い踏み込みで1完歩ずつ差を詰めると、最後は悠々と1馬身突き抜けた。
これまでダートでの最長距離は1400メートル。それでも坂井は「しまいがしっかりしているので、1600メートルは合うと自信を持って挑んだ」と胸を張った。2020年の覇者
カフェファラオがたたき出した1分34秒9のレースレコードを0秒5更新。「レコードで走れるのは力がある証拠だと思います」とパートナーを褒めたたえた。
20年3月の厩舎開業から、これが重賞初制覇となった吉岡師。「オープンの壁は感じていなかったし、1600メートルの方が合うと思っていた。未勝利戦を勝った時から、ここを目標にやってきましたから」と、狙い澄ました一戦でのタイトル奪取に胸をなで下ろした。
6年連続で優勝馬がその後、統一ダートG1馬へと駆け上がった出世レースを制した。「オーナーサイドの協力もあり、一戦ごとに力をつけてきました。さらに上を目指していきたいです」。確かな自信を得た指揮官は、一層の高みを目指す構えだ。
提供:デイリースポーツ