過去の歴史を振り返ると、
グランプリレースでありながら人気馬同士で決着が少ないことがわかります。その要因のひとつが梅雨。
関東が7月になって雨が多くなるのに対して、関西では6月下旬が最盛期にあたるため、過去10年で稍重が4回、加えて雨の影響で馬場の損傷が進み、良馬場であっても総じて力の要る馬場になっています。
稍重だった2016年は
マリアライト、2017年は
サトノクラウン、2018年は
ミッキーロケットが勝利し、いずれも穴をあけています。共通点は道悪成績だけでなく、上がりを要する競馬が得意であったこと。こうしたことからも、
宝塚記念は、当日の天候や芝の状態を掴んだうえで買うべきレースといえるでしょう。
さて、当日の天気が気になりますが、現在(24日16時現在)の天気図で説明しますと、本州の南にある梅雨前線が週末にかけて北上、日曜は雨の予報に変わってきました。各予報会社は、金曜はくもりで降水確率30%前後、土曜は予報がまちまちでくもりから雨傾向、降水確率は30〜50%前後、前日までの雨は降っても少量の見込みです。
焦点は、日曜の雨の降り方。木曜夕方時点での降水確率は60〜80%と各社バラツキが大きく信頼度がいまひとつです。前線の北上は台風の進路予想とも絡んでくるため、予報が外れることも想定しておくべきでしょう。
(文=気象予報士・三宅誠)