関東圏では夏の福島が開幕する。地震の被害により、春の開催は中止(新潟で代替開催)。無観客にはなるが、昨秋以来の開催になる。
毎週の土日にメイクデビューが2鞍ずつ組まれており、これから2歳戦の番組が増えていくのは楽しみだ。
一方の北海道シリーズは函館が開幕。こちらも1800mのメイクデビューには注目したい。
【7月4日(日) 福島芝1800m】
◆
ジェットグリッター(牝、父
イスラボニータ、
母ジェットスパークル、美浦・
栗田徹厩舎)
叔父に
ラジオNIKKEI賞を勝ち、富士S2着、阪神C3着など活躍した
ファイナルフォームがいる。4月にゲート試験をパスしており、その後は山元トレーニングセンターで乗り込んだ。再入厩後はウッドチップコースで5F66秒台の時計を出すなど順調に態勢を整えてきている。
「
イスラボニータの子は柔らかいし、真面目な性格で見た目の形もいい。フットワークもいいし、420~430キロの牝馬で軽い芝が良さそう」と
栗田徹調教師。
鞍上は
菅原明良騎手を予定している。
その他では
ウインピクシス(牝、父
ゴールドシップ、
母コスモアクセス、美浦・
上原博之厩舎)、ナザレ(牝、父
エピファネイア、
母エリザベスムーン、美浦・
武井亮厩舎)、
プレンドクエスト(牝、
父キングカメハメハ、
母セコンドピアット、美浦・
池上昌和厩舎)、
マイネルグローリエ(牡、
父ハーツクライ、
母コスモピーコック、美浦・
尾関知人厩舎)なども陣営の感触がいい。
【7月3日(土) 福島芝1200m】
◆
ヴェールアンレーヴ(牝、父
リオンディーズ、
母レーヴルシード、美浦・
宮田敬介厩舎)
伯母に愛1000ギニーの勝ち馬
Bethrahがおり、一族からは
レーヴディソール(阪神JF、
チューリップ賞)や
レーヴミストラル(
青葉賞、
日経新春杯)が出ている。先週の追い切りは坂路で4F52.8-38.0-24.5-12.1の好時計をマークした。きれいな加速ラップを刻み、ひと追い毎に全体の時計も詰めている。
「気がいいし、十分に動けている。いいスピードがありそうだし、走りも軽い」と
宮田敬介調教師。
鞍上は
丸山元気騎手を予定している。
【7月4日(日) 福島芝1200m】
◆
ニシノレバンテ(牡、父
イスラボニータ、
母ワイキキブリーズ、美浦・
栗田徹厩舎)
ジェットスパークルと同じく、こちらも
栗田徹厩舎の
イスラボニータ産駒。先週の追い切りはウッドチップコースで5F65秒台の好時計を出し、3頭併せで最先着するなど好気配だ。
「いいスピードがありそう。勢いだけで走るようなところがあるけど、メリハリが利くようになれば楽しみ」と
栗田徹調教師。
鞍上は
江田照男騎手で予定している。
【7月4日(日) 函館芝1800m】
◆
リチュアル(牡、
父キングカメハメハ、
母メイデイローズ、美浦・
藤沢和雄厩舎)
2019年のセレクトセールに上場され、取引価格は8208万円。母は米G3を2勝しており、近親に
フライングアップル(ス
プリングS)、
ナイスミーチュー(
シリウスS、
マーキュリーC)がいる。東京で下ろす予定もあったが、じっくりと時間をかけて乗り込んだ。
「体幹がしっかりしているし、乗り味はいい。調教の本数を重ねながら馬体重も増えてきた。長く脚を使えそうなタイプだと思います」と津曲調教助手。
鞍上は
横山武史騎手を予定している。
◆
ブラックボイス(牡、
父ブラックタイド、
母ソングライティング、美浦・
宮田敬介厩舎)
祖母の
Embur's Songはカナダの古牝馬チャンピオン。近親に
プリークネスSなど米G1・3勝の
Exaggeratorがいる。
「手脚が長いし、中距離向きの体形。持続力がありそうなタイプで洋芝は合いそう」と
宮田敬介調教師。
鞍上は
C.ルメール騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)