「プロキオンS・G3」(11日、小倉)
9歳の古豪
ウェスタールンドが7日、栗東坂路で休み明けを感じさせない力強い走りを披露。しまい重点に上々の時計をマークした。史上初の9歳馬によるJRAダート重賞制覇に向けて意気揚々だ。
20年暮れの
東京大賞典3着以来、6カ月半ぶりの実戦。その仕上がり具合に注目が集まる
ウェスタールンドが、雨が降りしきる栗東坂路に姿を現した。
まずは軽快に1本駆け上がり、ハロー(馬場清掃)明けに単走でスタート。現段階で500キロ近くある(前走時は480キロ)という雄大な馬体を弾ませ、しまい重点に脚を伸ばした。肩ムチ2発にしっかりと反応し、4F53秒1-39秒0-12秒4を計時。自らハミを取り、力強く
フィニッシュラインを越えた。
動きを見届けた佐々木師は「やるごとに素軽くなっている。よくここまで仕上がった」と安どの表情。総合的に見て「もう少し日数が欲しかった」と本音を隠さないが「いい時の7~8割には戻ってきた」と最終
ジャッジは合格点を与えた。
18年7月にオープン入り。その後はダートの猛者を相手に好戦を演じてきた。その実績を思えば、G3の今回はくみしやすいメンバー構成。「展開も向きそうだし、斤量56キロも有利。チャンスだと思う」と力強くうなずく。
9歳馬によるJRAダート重賞制覇となれば、史上初の快挙。佐々木師自身も、区切りのJRA重賞通算50勝に到達する。「この馬のパターンは、後ろから行ってまくり切れるかどうか。“ジャン”が鳴ってからを楽しみしておいてください」。ブランクも何のその。古豪が格の違いを見せつける。
提供:デイリースポーツ