先週もお伝えした新馬戦の除外頭数。先週は1日目新潟ダート1200mで5頭、2日目新潟芝1400mで7頭。7頭のうち、1頭は同日の新潟芝1800mに出走しており、先週発生した権利持ちは11頭ということになる。これが積み重なっていくと、権利がないと使えないという状況になってしまう。
そのあたりを懸念してか、すでに栗東では除外も想定した上で予定を組む陣営も出てきた。こうなると、出馬投票前の時点での想定頭数が多くなり「権利がないと使えない」と焦り始める陣営も出るかも知れない。そうなると、仕上がる前にレース出走というケースも出てくると思われるだけに、調教欄の内容はしっかりと吟味して馬券検討した方がよいだろう。
【8月1日(日) 新潟芝1800m】
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サウンドクレア(牝、父
キタサンブラック、
母サウンドバリアー、栗東・
安達昭夫厩舎)
阪神牝馬Sなど重賞3勝、2020年ヴィクトリアMでは
アーモンドアイの2着などの実績がある
サウンドキアラ(
父ディープインパクト)の半妹。父が
キタサンブラックというのもあってか「姉とはタイプが違うし、成長はゆっくり」と姉も管理する
安達昭夫調教師。
本馬は5月21日にチャンピオンヒルズから栗東へ入厩し、ここまでじっくりと調整。坂路では4F53秒台から55秒台と数字自体は目立たないものの、コンスタントに追い切りを重ねていた。1週前追い切りのCWではレースでも騎乗予定の
松山弘平騎手が跨り、最先着の動き。動きには余裕があったようで、今週の最終追い切りで更に良化の余地がありそうだ。
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ダノンフューチャー(牡、父
ドゥラメンテ、
母ミスセレンディピティ、栗東・
寺島良厩舎)
母は現役時代にアルゼンチンのG1、
エストレラスディスタフ大賞典を勝っている。本馬は2020年セレクトセール1歳にて、4500万円で落札されている。
5月15日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩して、5月21日にはゲート試験を合格。その後は一旦リフレッシュ放牧へ出て、7月13日に帰厩。その2日後にCWで追い切り、週末、1週前追い切りと順調に消化している。「自分からハミをとっていくようなタイプではありませんが、この時期の2歳としてはしっかりしていますね」と
寺島良調教師。鞍上は
岩田望来騎手が予定されている。
【8月1日(日) 新潟芝1600m(牝)】
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ミーナティエルナ(牝、父
ドゥラメンテ、
母プレインズウーマン、栗東・
寺島良厩舎)
母は現役時代にアルゼンチンの重賞、マヌエル・J・ギラルデス賞を勝っている。本馬については「430キロ台と決して大きくない体ですが、飼葉食いがしっかりしているので、しっかり調整できるのは強みですね」と
寺島良調教師。
追い切りに関しては、7月18日の坂路で15-15をやって、7月22日のCWで併せ馬。「ガツンといくタイプではありませんが、仕掛けてからの反応は良かったですね」と同師。追い切り本数は少ないが、いかにも仕上がりの早そうな牝馬。最終追い切りで万全の態勢が整いそうだ。鞍上は
浜中俊騎手が予定されている。
【8月1日(日) 函館芝2000m】
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ジャスティンスカイ(牡、父
キタサンブラック、
母リアリサトリス、栗東・
友道康夫厩舎)
半兄
リアリスト(
父ゼンノロブロイ)はダートで3勝を挙げており、本馬は2019年セレクトセール当歳にて、9000万円で落札されている。
キタサンブラックは現2歳が初年度産駒になるが、その中でも一番最初に産まれた(1月19日)のが、本馬だそうだ。
4月に栗東へ入厩し、ゲート試験に合格した後は放牧。その後は牧場で調整して、函館競馬場へ入厩。2週前追い切りには、レースでも騎乗予定の
C.ルメール騎手が跨り、芝馬場での併せ馬。遅れはしたものの、動きには余裕があるようにも見えた。1週前追い切りの函館Wでは3歳未勝利を追走して先着。週を追うごとに動きも良くなっている。
(取材・文:井内利彰)