連日の熱戦が繰り広げられている東京五輪と同様、今週は夏の函館開催もラストウィークを迎える。関東馬ではレジェンドトレーナーが手掛ける
ディープインパクト産駒が評判になっており、そのレースぶりに注目したい。
一方の新潟にもノーザン
ファームの血統馬がスタンバイしており、楽しみな週末になりそうだ。
【8月8日(日) 函館芝1800m】
◆
レッドラディエンス(牡、
父ディープインパクト、
母ペルフォルマーダ、美浦・
藤沢和雄厩舎)
母はアルゼンチン
オークスの3着馬。美浦で入念に調教の本数を重ねてから函館に移動し、現地の環境に慣らしながら仕上げを進めてきた。
先週の追い切りは本馬場で3頭併せの真ん中に入り、ラスト1F11秒台をマークしている。
「移動後は日に日に落ち着いてきました。反応がいいし、ディープ産駒らしく切れる脚を使えそうなタイプ。ポテンシャルは高いと思いますし、先々まで楽しみです」と大江原調教助手。
鞍上はC・
ルメール騎手を予定している。
【8月7日(土) 新潟芝1600m】
◆
フォラブリューテ(牝、父
エピファネイア、
母ブルーメンブラット、美浦・
宮田敬介厩舎)
アドマイヤベガ産駒の母は
マイルCSの勝ち馬。ゲート試験に合格してからはノーザン
ファーム天栄で乗り込み、7月9日に再入厩。
先週の追い切りはウッドチップコースで5F66秒3、1F11秒4とシャープに伸び、3頭併せで最先着した。小柄な牝馬でキビキビとしたフットワークを見せている。
「楽に動けているし、しまいの反応もいい。見た目は華奢で成長途上だけど、どんどん上背が伸びているし、気持ちの面でも手が掛からなくなってきた。いいモノを持っていることは確か。基本的にはマイル前後の距離がいいと思います」と
宮田敬介調教師。
鞍上は
川田将雅騎手を予定している。
【8月8日(日) 新潟芝2000m】
◆
チャレンジャー(牡、父
ジャスタウェイ、
母シロインジャー、美浦・
中川公成厩舎)
白毛一族の牝系だが、父譲りの鹿毛に出た。半姉に
メイケイエール(
チューリップ賞、
ファンタジーS、小倉2歳S)、近親に
ソダシ(
桜花賞、阪神JF)や
ハヤヤッコ(
レパードS)がいる。
こちらもゲート試験に合格してからはノーザン
ファーム天栄で乗り込み、6月18日に再入厩。当初は福島でのデビューを目標にしていたが、蹄に痛みが出たためにスライドした。回復してからは順調に乗り進めており、ひと追いごとに態勢を整えてきている。
「カッとなりやすいところもあるけど、今のところはコントロールが利いているから大丈夫。動きのほうも良くなっている」と中川調教師。
鞍上は調整中となっている。
【8月8日(日) 新潟芝1600m】
◆
ステルナティーア(牝、父
ロードカナロア、
母ラルケット、美浦・
岩戸孝樹厩舎)
全兄
ステルヴィオは
マイルCSの勝ち馬。こちらもゲート試験に合格してからはノーザン
ファーム天栄で乗り込み、7月7日に再入厩した。
キャンターの姿などはGI馬の全兄に似た雰囲気がある。オンとオフの切り替えに重点を置き、ここ2週はウッドチップコースで長めからの併せ馬を消化。フットワークの質は高く、いいフォームで走ることができている。見た目には気持ちのコントロールも利いており、初戦から動けそうなムードだ。
鞍上は
福永祐一騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)