2015年の
皐月賞(GI)、
日本ダービー(GI)などを制した
ドゥラメンテ(牡9)が8月31日、急性大腸炎のため死亡した。9月1日に
JRAのホームページで発表された。
【社台スタリオン
ステーション・徳武英介氏のコメント】
「1週間ほど前から右前肢の蹄冠部外傷の治療をしており、良化途中でしたが、前日30日より腸炎の兆候があり、その後急激に悪化してしまいました。今年の種付けシーズンも元気に過ごしていただけに信じられないでいます。
日本屈指の名牝系出身で日本のチャンピオンサイアー5頭を重ねた名馬の早逝だけに、関係者の皆様、ファンの皆様には大変申し訳なく思っております。
種牡馬としても頂点を期待されていましたので、残された産駒たちの応援を引き続きお願いいたします。
ドゥラメンテの功績に感謝しつつ、心よりご冥福をお祈りいたします」
ドゥラメンテは
父キングカメハメハ、
母アドマイヤグルーヴ、母の
父サンデーサイレンス、母の
母エアグルーヴという血統。
一口馬主クラブ・サンデーサラブレッドクラブの所属馬で、募集総額は1億円(1口250万円)。
2014年10月、美浦の
堀宣行厩舎の管理馬としてデビュー。新馬戦は2着に敗れたが、続く未勝利戦、
セントポーリア賞(500万下)を圧勝。重賞初出走の
共同通信杯(GIII)では
リアルスティールの2着となる。
クラシックの
皐月賞からは
M.デムーロ騎手が主戦騎手に。その
皐月賞では4コーナーで外に膨れながら、直線では先に抜け出した
リアルスティールを衝撃的な末脚で差し切り、重賞初制覇をクラシックの大舞台で達成。
続く
日本ダービーも、
皐月賞に勝るとも劣らぬ完勝で二冠を達成するが、そののちに骨折。復帰戦は翌年の4歳時までずれ込んだ。
その復帰戦、ドバイ遠征の前哨戦として出走した
中山記念(GII)は勝利したものの、続く
ドバイシーマクラシック(UAEG1)、
宝塚記念(GI)はともに2着。その
宝塚記念で故障を発生し、競走能力を喪失。キャリアわずか9戦(5勝)でターフを去ることとなった。
2017年から社台スタリオン
ステーションで種牡馬入り。現3歳世代が初年度産駒で、
タイトルホルダーが
弥生賞(GII)を制した。今年で種牡馬生活5年目。大きな期待を集めていた矢先の訃報となった。