「
セントウルS・G2」(12日、中京)
秋の桶狭間で行われた
スプリンターズSの前哨戦は、1番人気に推された
レシステンシアがV。ルメールを背に2番手から堂々たるレースぶりで最重要
ステップを制し、本番へ向けて弾みをつけた。2着には2番人気の
ピクシーナイト、3着に4番人気
クリノガウディーが続いた。
再び待つ栄光へ、これ以上ない滑り出しを決めた。単勝1・9倍の断然1番人気に支持された
レシステンシアは、好発から2番手へ。向正面では外からかぶせられるという今まで経験したことのないレース運びとなったが、さすがはG1馬。冷静さを欠くことなく、直線半ばで先頭に躍り出ると、猛然と差し迫る2番人気の
ピクシーナイトを首差で封じ込めた。
懸命に左ムチを振るったルメールは「ギリギリセーフ」と破顔一笑。「すごく速いスタートで、いいポジションを取れた。決勝線の少し前で彼(
ピクシーナイト)を見ましたが、もうひと伸びしてくれました。最後は能力で勝つことができましたね」とスピード性能の高さを再確認した。
見届けた松下師も手応えを得た表情だ。「秋初戦をいい形で迎えられました。
高松宮記念より楽に前の位置を取れたし、初めて馬を横に置いて勝って、収穫がありました」。速力だけでなく学習能力にもたけた快速娘の健闘に目尻を下げた。
もちろん、大目標は次に控える
スプリンターズS(10月3日・中山)だ。「中山コースは大丈夫だと思う。中2週なのでまずは疲れを取って、体を戻したい」と指揮官は、首差2着に敗れた
高松宮記念のリベンジに闘志を燃やす。輝きを増すかつての2歳女王が、新たな称号を求めてまい進する。
提供:デイリースポーツ