「ローズS・G2」(19日、中京)
桜花賞、
オークスと連続5着の
アールドヴィーヴルは15日、栗東坂路を楽々と駆け上がり仕上がりの良さをアピール。始動戦できっちりと結果を出して、ラスト1冠獲りへ向かうつもりだ。
仕上がりは上々だ。
アールドヴィーヴルは松山を背にハロー明け直後の栗東坂路へ。軽快なフットワークで外めのラチ沿いを一気に駆け上がり、軽く仕掛けられると4F52秒7-37秒9-12秒0でフィニッシュした。1週前に同坂路で自己ベストの4F50秒6をマークし、この日は楽に加速ラップを刻むなど、充電効果を感じさせた。
4戦中3戦でコンビを組む鞍上は「楽に動けていたし状態は申し分ない。成長を感じる」と手応え十分。今野師も「先週しっかりやってるので、今週は折り合いの確認程度。予定よりは速くなりましたが、仕上がりはいい」と納得していた。
春のクラシックは、高速馬場だった
桜花賞、距離が微妙に長かった
オークスでいずれも追い込んで5着。条件が合わなかった上に、420キロ台まで減った馬体維持に苦労する中で好走できたのは、能力がなければできない芸当だろう。休養を挟んで馬体重は442キロにまで回復し、筋肉の丸みや厚みも少しずつ出てきた。
このレースは昨年に半姉の
フアナが参戦し、1番人気に支持されながら11着に終わっている。妹が姉の雪辱を果たすことはもちろん、厩舎にとっても開業10年目で重賞初Vが懸かる一戦だ。指揮官は「左回りは問題ないし、距離もちょうどいい。展開が向いてくれるかどうかだが、松山騎手に任せれば大丈夫かな」と前向き。週末の雨予報も「重い馬場の坂路でも楽に時計が出ているし、少し渋ってくれた方がいいと思う」と歓迎する。厩舎期待の素質馬が、さまざまな思いを背負って秋初戦に臨む。
提供:デイリースポーツ