「
凱旋門賞・仏G1」(10月3日、パリロンシャン)
30日に出走馬15頭と、ゲート番&馬番が確定。日本から参戦する
クロノジェネシスはゲート番14(馬番7)、
ディープボンドはゲート番5(馬番2)に決まった。刻一刻と迫る決戦の時-。ここでは、日本馬2頭の前に大きく立ちはだかるであろう、
ディープインパクト産駒の日本産馬スノーフォールをピックアップ。同馬の子馬時代を知るノーザン
ファームの大房篤士厩舎長(45)を直撃した。
アイルランドの
クールモアグループから預託された繁殖牝馬に
ディープインパクトを交配し、18年2月9日に北海道安平町のノーザン
ファームで誕生した1頭の牝馬-。のちに欧州競馬を席巻するその馬こそがスノーフォールだった。
生まれ育つ姿を間近で見てきた大房厩舎長は「おとなしくて本当に手が掛からない子でした。もちろん牝馬なので、ある程度メリハリの利いた性格ではあるのですが、牝馬の中でも扱いやすい方でしたね」と当時を振り返る。
母ベストインザワールドは14年
凱旋門賞馬
ファウンドの全妹にあたる。欧州の名血と日本が誇る大種牡馬との配合だ。「サンデー系の当歳馬と比べても馬格がしっかりしていたし、ディープというより母馬の特色が出ていた印象がありました。(母父の)
ガリレオの血が強く出ていたのでしょう」と語る。
離乳するまでの数カ月間を日本で過ごした後、スノーフォールは18年秋に欧州へ移動。そして21年、破竹の勢いでG1・3連勝を飾った。「こんなに走るとは…」。レース結果を確認するたびに、大房氏は感嘆したという。
「ウチの厩舎と同じ並びにいた
サクソンウォリアー(17年英2000ギニーなどG1・2勝)は最初から走る雰囲気があったけど、アイツほどの手応えはありませんでした」。予想以上の走りに驚きを隠せない。
刻一刻と迫る決戦。「ノーザン
ファームからもう1頭出走(
クロノジェネシス)しますが、お互い頑張ってほしいですね。ディープの血が世界に広がるためにも、結果を出してくれることを願っています」とエールを送った。
提供:デイリースポーツ