「
天皇賞(秋)・G1」(31日、東京)
“3強”がそのまま本番でも人気を独占しそうだが、
トーセンスーリヤに一角崩しのムードが高まっている。ここに向けて仕上がりは万全で、28日に確定した枠順では、陣営の希望通りの枠番をゲット。サマー2000シリーズ王者が、大一番で波乱を呼び込むか。
願っていた通りの絶好枠。トレーナーも思わず満面の笑みだ。
トーセンスーリヤは3枠6番に決定。一報を耳にした小野師は「完璧。3か5枠が良かったから。これはキタわ。スーリヤの意味を知っている?神(インド神話の太陽神)なんだよ。これは神が舞い降りたね」と声を弾ませた。
この日の朝は厩舎周りの引き運動。「いつも通り馬は変わらないよ。それが何より。こちらが意気込んでも周りの雰囲気が馬に伝わると思っているから。状態が抜群だった
函館記念と変わらないし、1週前に(横山)和生を乗せたんだけど、そこから馬がガラリと変わったね」と出来についても自信ありげだ。
もともと大井からの転入馬で、中央デビューは3歳1月の
若竹賞(4着)。地道に力をつけ、重賞初Vを決めたのは昨年の
新潟大賞典。その勢いを駆って
宝塚記念に臨んだが、逃げて直線失速の7着。当時について、師は「ずっとつつかれてキツい競馬だった。まだG1に向かうという準備を積み重ねてなかったけど、その中で7着は本当に頑張ったと思う」と振り返る。
今回は2度目のG1挑戦。先行抜け出しがこれまでの勝ちパターンだったが、前走の
新潟記念(2着)は大外強襲という新たな一面を引き出した。「もうあの戦法もバレたからね。あとは力関係と和生次第かな」。“3強”に割って入るか-。何かやってくれそうな好ムードが漂う。
提供:デイリースポーツ