「
ジャパンC・G1」(28日、東京)
19年9月の阪神で新馬勝ちを果たした
コントレイル。のちに史上3頭目の無敗の牡馬3冠馬に輝くのだが、「デビュー前は、ここまでの馬になると思わなかった」と、矢作師の想像をはるかに超える速度とスケールで進化を遂げていく。
衝撃的だったのは2戦目の東スポ杯2歳Sだ。1分44秒5のレコード。5馬身差をつけられた2着
アルジャンナのトレーナーで、11年に
オルフェーヴルで牡馬3冠を制した池江師は、「20年のダービーは決まりですね。先生に全部獲られましたよ」と矢作師に声を掛けたのだという。
池江師は、のちに真意をこう語っている。
「
アルジャンナも故障がなければ、クラシック級の馬だった。それを4コーナーでいとも簡単に突き放した加速力はすごかった。無事で、距離さえ持てば3冠と思ったね。
ディープインパクトの新馬戦、
オルフェーヴルのス
プリングSとか、3冠を獲るような馬はそういうインパクトのあるレースをしている。絶対能力は僕だけじゃなく、誰の目にも明らかだったと思うよ」
3戦目の
ホープフルSでは、同じ池江厩舎の
ヴェルトライゼンデを2着に退けてG1初制覇。19年度の最優秀2歳牡馬に輝いた。そして池江師が掛けた言葉は20年、現実のものとなっていく。
提供:デイリースポーツ