ばんえい2歳シーズンの二冠目だが、このレースはばんえい競馬の重賞の中でも出走馬の選定方法が特徴的だ。サラブレッドの生産地が現在では日高・胆振地方に集中しているのに対して、ばんえい競馬の競走馬になる重種馬の生産地は全道の広範囲に広がっている(ごく一部、北東北や九州も)。その産地を南北海道、北央、北見、釧路、十勝に分け、それぞれ産地ごとの賞金上位馬によって争われる予選の1、2着馬による決勝となっているのがこのレース。その方式から“ばんえい甲子園”とも呼ばれている。
とはいえ重種馬の生産が盛んなのは十勝地方で、過去5年の連対馬を見ても、10頭中4頭が十勝産駒となっていて、やはり十勝産駒は層が厚い。次いで釧路、北央が各2頭、北見、南北海道が各1頭となっている。
2歳馬でここまで断然の成績を残しているのが、一冠目のナナカマド賞を制して8勝を挙げている南北海道産のキングフェスタ。しかしナナカマド賞を制したあと勝てていないのは、賞金を稼いだことで別定重量を課せられているため。このヤング
チャンピオンシップも賞金別定で、牝馬の20kg減も含めて最大50キロ差がある最重量620kgでは苦戦が予想される。
実績に対して負担重量で比較的恵まれたと思えるのが、十勝産駒特別で2着だったトワイチロ。ばんえいの定量では牝馬20キロ減だが、2・3歳馬に限ってはセン馬も10キロの減量があり、セン馬のトワイチロはキングフェスタより30キロ軽い590キロでの出走となった。2歳の最上位格付けA-1で常に好走してきただけに能力上位は間違いない。
ナナカマド賞3着で、南北海道産駒特別では10キロの重量差でキングフェスタを負かした
ヤマカツエースも、今回600キロの重量なら勝利まで狙えそう。
ナナカマド賞2着で、層の厚い十勝産駒特別を勝ったのがヘッチャラ。ここまで13戦して5勝、2着6回という成績は、キングフェスタに次ぐ実績。キングフェスタより10キロ軽いとはいえ、610キロという重量がどうだろう。
ナナカマド賞4着の釧路産
クリスタルコルドは、その後1、2、2着と力をつけている。
牝馬は3頭が出走権を得たが、その中では
クリスタルコルドをしりぞけ釧路産駒特別を制した
ニシキマリンが、580キロという重量を生かせば上位に食い込む可能性も。
(文・斎藤修)
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