「新春賞」といえば新年を占う意味でも重要な位置づけになっている。これまでに
ロードバクシン、
ホクザンフィールド、
エイシンニシパ(現在、3連覇中)、
マイタイザン、
ニシノイーグルなどが制し、勝ち馬には実力派が名を連ねている。
【
園田競馬場の1870m戦の特徴】
向正面の奥にゲートが配置され、最初のコーナーまでの距離が長く、位置取りで脚を使わされることも。ただ、基本的にはスローの流れになることが多く、逃げ、先行馬が有利になりやすい。
【過去の傾向】
サラブレッド限定となった05年以降に絞る。年齢別では5、6歳馬がともに5勝。それに続くのは8歳馬の3勝、7歳、4歳馬が2勝と、5、6歳馬の活躍が目立つ。性別では牡馬が12勝、牝馬3勝、セン馬2勝。牡馬が圧倒的な成績を残す。トップハンデ馬は【7・5・1・11】で、連対率は71%なら、むしろ軸として期待していいか。
【有力馬紹介】
エイシンニシパ…現在は新春賞を3連覇中。道営から3歳時に転入すると、素質が開花。常に一線級の舞台で活躍してきた。これまで積み上げた重賞勝利数の「13」は兵庫歴代最多。昨シーズンも重賞2勝に、
園田金盃で2着と、地力健在をアピール。衰えを感じさせない走りを見せている。明け9歳となったが、いつも通りのローテで心配は無用。この寒い時期は合うタイプで、4連覇の偉業達成へと燃える。
コスモバレット…現状はハナがベスト。同型馬はいるが、速い流れでも、行き切れさえすれば走りっぷりが違う。仕上がりも上々だけに、不気味さを漂わす。
エイシンデジタル…昨夏の摂津盃勝ち馬。器用なタイプではないが、その分ハマった時の末脚は脅威になる。前が少しでも流れる形なら、台頭のシーンも。
アワジノサクラ…過去にはC2、C3でもたついた時期もあったが、確実に力をつけて出世してきた。前走の
園田金盃では大外枠ながら5着と、枠次第ではもう少し上位を狙えていた。立ち回りひとつで、面白い存在になってくるだろう。
エイシンナセル…しまいの威力はかなりのもの。展開に左右されがちではあるが、確実に末脚を使えている。前走の
園田金盃も3着と見どころあり。前が流れるペースなら。
エイシンイナズマ…ひと叩きしたことで、気配は上がってきた。もともとは世代のトップクラスでクラシック戦線を沸かせていた1頭。ハンデ差もあるし、怖い存在になりうる。
【予想】
エイシンニシパの4連覇に異論はなし。このシーズンはめっぽう走るし、出来も高いレベルで安定する。絶好の枠も引き当てとなれば逆らう必要はないか。
コスモバレットはとにかくハナに行けるかどうか。行き切れさえすれば脅威の粘りで苦しめることも。
エイシンイナズマはポテンシャルの高い馬。ハンデの53kgを生かせれば面白くなる。
エイシンナセル、
アワジノサクラはしまい確実に寄せてくる。展開の助けがあれば。
エイシンデジタルもハマるかどうかだけ。少しでも前が速くなってくれれば出番はある。
(文・桑原勲)
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