2022年名古屋競馬のお正月開催のメインレースの重賞(SPI)に、古馬の実力派たちがずらりとスタンバイ。今年のタイトル開幕戦でもあり、今後の東海シーンの行方を占う意味で必見レースだ。
1番人気馬が強い大会傾向が顕著。2017年からの過去5大会の優勝馬の人気は、順に1・1・1・1・3。昨年21年こそ3番人気馬が優勝し1番人気は4着に敗れたが、ファンの期待に応えている。過去10年間に広げても、1番人気馬は【7・1・1・1】と7勝を挙げている。当然のように配当も手堅く収まっており、17~20年の馬単配当は3桁の百円台で4年連続決着している。馬券
セオリーは“1番人気馬から”が合言葉と言えそうだ。
手探り面残る転入初戦だが、高い人気が予想される◎
エイシンエンジョイ(牡7、笹野博厩舎)からあえて狙いたい。最近10年間でも優勝のない笠松所属馬だが、東海ファンにはおなじみの
イダテン。20年笠松GPをはじめ、重賞通算6Vを誇る実績派だ。とにかく主導権を握ると強い快速ス
プリンターは今冬に笠松移籍。昨年は重賞優勝こそなかったが、11月の園田のオープン特別Vなど7歳を迎えてもまだまだ衰えを知らない。同タイプの先行派、
ゴールドリングに
タイガーアチーヴがともに外の8枠に入ったのに対し、先制しやすい絶好の内2枠は主導権への大きなアドバンテージになる。スタートを決めてハナを奪えばゴールまで一気に突っ走る。
先行争いなど激しい流れになれば、○
ナムラマホーホ(牡5、藤ヶ崎一人厩舎)、▲
メイソンジュニア(牡8、
川西毅厩舎)の差し馬勢が直線一気に逆転劇をうかがう。マホーホは昨年大ブレークし、名古屋の顔へと成長。距離や相手、流れを問わない“
オールラウンダー”で直線の競り合いにも強く、現在重賞3連勝中。勢いナンバーワンの上り馬のVは五分。一方、
ジュニアは追い込み一手で勝ちみに遅いタイプだが、破壊力抜群の末脚自慢。内の3枠スタートから巧みにさばき切るかが、ポイントになる。
穴は中央から転入した△
クイックファイア(牡7、竹下直厩舎)。入厩後の調教量、追い切り本数も多く臨戦態勢が整ったムード。なにより中央ダートで3勝し、3勝クラスで馬券貢献する地力派。初の地方コース、短距離1400戦と未知な面は多いが、陣営のコメント感触は上々。いきなり劇があっても不思議ではない。また10歳に突入した大ベテランも、大会相性バッチリの△
サンデンバロン(牡10、塚田隆厩舎)も連争いなら可能。
(文・西尾敦)
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