ついにラストウイークを迎えた
藤沢和雄調教師(70)=美浦。「確か免許を取ったのが同期なんですよ。僕の方がデビューは早かったけどね」。そう振り返る
武豊騎手(52)=栗東・フリー=にとって、藤沢和師とはどういう存在なのか?少し考えたあとに「表現が難しいけど…どちらかと言えばラ
イバルといった感じかな。僕にとっては、相手が藤沢厩舎という方が圧倒的に多いからね」と答えた。
それでも、タッグを組めば重賞5勝を含む〈22・14・11・56〉の好成績(JRAのみ、2月22日現在)。師にとって記念すべきクラシック初Vとなった04年
桜花賞の
ダンスインザムードで共闘し、「完璧な勝利でした。藤沢先生の馬でG1というのが…ね。妙なプレッシャーがあったのを覚えています」と懐かしむ。
その翌年。
ゼンノロブロイで挑んだ英インターナショナルSは2着惜敗。「勝てなかったけど、いい思い出。もうちょっとでしたね」。ゴール寸前で
エレクトロキューショニストの強襲に遭ったものの、日本馬として誇らしい走りを見せた。
JRA賞の授賞式では、毎年のようにともに登壇。「妙な掛け合いをするのが恒例でしたよ」と笑みを浮かべる。「先駆者だし、ジョッキーとしてもいろいろと勉強になることが多かった。本当に“ホースマン”という方でした」。レジェンドの目に映る師の姿は、やはりレジェンドだった。
提供:デイリースポーツ