「
フィリーズレビュー・G2」(13日、阪神)
2番人気の
サブライムアンセムが馬群をこじ開けて力強く突き抜け、1番人気
ナムラクレアとの競り合いを制して重賞初制覇。牝馬クラシック路線に、新たな
ヒロイン候補が誕生した。頭差の2着に惜敗した
ナムラクレア、3着に粘った
アネゴハダまでの上位3頭が、
桜花賞(4月10日・阪神)の優先出走権をつかみ取った。
桜の舞台を目前にして、期待馬が一気に素質を開花させた。前走で未勝利戦を勝ったばかりの
サブライムアンセムが、勢いに乗って初タイトルをゲットした。
初めての重賞でも落ち着いたレース運び。道中は前にいる
ナムラクレアを見ながら折り合いに専念した。「コントロールの利く範囲でためられたので、いいかなと思った」。2度の調教騎乗で癖をつかんでいた初コンビの池添は、冷静に追いだすタイミングを待った。直線に入ると馬群の間を縫ってエンジン点火。最後は
ナムラクレアを競り落とし、「手応えは十分にあった。狭いところをよく抜け出してくれた」とホッとした表情を見せた。
藤原師が納得の表情で人馬を出迎える。「100点満点やったんちゃうか。馬の能力を引き出してくれた。乗り難しいけど、うまく理解して乗ってくれた」と鞍上の好プレーをたたえた。初勝利までに6戦を要したが、決して回り道ではなかった。「精神面がしっかりした。経験を積んだから」と指揮官。敗戦を糧に着実に成長カーブを描いてきた。
祖母は01年
桜花賞4着の
ハッピーパス。さらに母のきょうだいには13年
皐月賞3着の
コディーノ、16年
オークス2着の
チェッキーノと先月いっぱいで解散した
藤沢和雄厩舎ゆかりの血統だ。「スピードがある血統なのは間違いない」。そう言ってうなずいたトレーナーは、
桜花賞に「絶好やな」と意気込む。連勝で勢いづく
ニューヒロインが、大舞台へとさらに加速する。
提供:デイリースポーツ