「
金鯱賞・G2」(13日、中京)
断然の1番人気に支持された
ジャックドールが、破竹の5連勝で重賞初制覇を達成。果敢にハナを主張すると、1分57秒2のコースレコードで悠々と逃げ切り、
大阪杯(4月3日・阪神)の優先出走権を手に入れた。2着は2番人気の
レイパパレ、3着には5番人気
アカイイトとG1馬2頭が続いた。
とびっきりのニューヒーローが誕生した。好スタートからレースを引っ張った1番人気の
ジャックドールが、98年Vの
サイレンススズカをほうふつさせる圧巻の逃走劇でラ
イバルを完封。従来のコースレコードを1秒1更新する超絶タイムで、G2獲りに成功した。
「スタートから外の馬が来て、ペースも緩めていなかったので、いつもより厳しい流れでしたが、直線でターフビジョンを見て“相当強い馬だな”と感じましたね」。手綱から伝わる、しびれるような感触。藤岡佑は興奮気味に振り返った。
2着
レイパパレとの差は2馬身半。11秒台のラップを連続して刻む厳しいペースを自らがつくり出し、ゴール前でさらに突き放す。
ジャックドールの強さばかりが際立つレースだった。「厳しい競馬をさせてしまいましたが、しっかりと粘ってくれた。すごい馬だなと感じました。跳びが軽くて、力強い。他の馬では感じたことのないス
トライドです」と絶賛の言葉を並べた。
19年、北海道のセレクションセール。「めちゃくちゃいい馬だな。これだけの馬はそう出てこない」と感じた藤岡師は、すぐにオーナーに購入を進言。「もともと期待していた馬。しっかりとケイコができるようになっている分、力がついてきた。その結果ですね」と、本格化した愛馬の姿に目を細める。
競馬ファンに衝撃的な走りを見せつけた
ジャックドールが、次に見据えるのはG1の大舞台。「中2週になるけど、次は
大阪杯と決めていましたから」と指揮官。破竹の5連勝と勢い止まらぬ超新星が、王者
エフフォーリアに敢然と挑戦状をたたきつけた。
提供:デイリースポーツ