4月3日に阪神競馬場で行われる
大阪杯(4歳上・GI・2000m)。昨年の同レースで、雨天の中、無傷の6連勝でGI初制覇を成し遂げた
レイパパレ(牝5、栗東・
高野友和厩舎)が連覇を狙う。
レイパパレは
父ディープインパクト、
母シェルズレイ、母の
父クロフネ。全兄に重賞2勝の
シャイニングレイがいる血統。
2020年の1月に京都競馬場で行われた3歳新馬戦でデビュー。そこから無傷の5連勝でGIII・チャレンジCを勝利、古馬勢を一蹴。続く
大阪杯では無敗三冠馬
コントレイルや
最優秀短距離馬グランアレグリアなど強豪馬を相手に積極策を取り、栄光を手にした。
同馬の魅力のひとつにレース運びの器用さがある。チャレンジCでは前半37秒3のスローペースを2番手追走、最終直線で一気に後続を振り切るレースを見せ、対して
大阪杯では雨が降り時計の掛かる重馬場の中、出遅れながらも先手を主張。前半35秒6、後半36秒8の前傾ラップを刻み、最終直線では馬場状態の良いコースに進路を求めて追撃を封じた。430kgの小柄な馬体に凝縮された心肺機能の高さは申し分ない。
牝系血統にも魅力が詰まっている。1907年に小岩井農場がイギリスから輸入した基礎輸入牝馬のうちの1頭・フロリースカツプに遡る一族で、日本競馬の歴史が詰まった在来牝系として知られている。
スペシャルウィークや
ウオッカ、
マチカネフクキタルなどが属する「シラオキ系」も、このフロリースカツプから派生したファミリーラインである。
先週は同じく小岩井農場の基礎輸入牝系であるフラストレートの血脈を繋ぐ
ナランフレグがGI初制覇を成し遂げた。2週連続で日本競馬を支えた在来牝系の血が刻まれるのか、注目したい。