「
桜花賞・G1」(10日、阪神)
あと一歩のところでスルリと“武兄弟G1制覇”の快挙がこぼれ落ちた。残り100メートル地点で先頭に立った
ウォーターナビレラが、栄光のゴールへと駆け抜けようとした瞬間、外から
スターズオンアースが強襲。無情にも鼻差かわされて、2着に終わった。
「全てうまくいった。状態も今までで一番良かったし、返し馬も、ゲートも、レースも思い通り。悔いのないレースができました」と
武豊。全力を尽くした結果だけに仕方がないといった口ぶりだったが、無念の表情がにじんだ。絶好のスタートを決めて2番手から。ペースや内有利の馬場状態を考えても、最高のレース運びだった。これで負けたのだから、勝ち馬をたたえるしかない。
年明け初戦の前走を使って、この日はマイナス14キロ。究極の状態で送り出した武幸師も「見ての通りです。悔いのない仕上げで、悔いのないレースができました」と潔く結果を受け止めた。次走は未定だが、きっとまたチャンスは訪れるはず。兄弟が手を携え、持ち越しとなった夢の続きを追う。
提供:デイリースポーツ