17日(日)中山競馬場で行われる第82回
皐月賞(GI)に登録している
アスクビクターモア(牡3、美浦・
田村康仁厩舎)について、追い切り後の共同会見での関係者のコメントは以下の通り。
アスクビクターモアについて
田村康仁調教師
「癇性のきつい馬で、ここまで単走で調教をしてきています。非常に学習能力が高く、弥生賞の時は、追い切りはうまくいっていましたが、それでも、乗り役は、まだ行かなくてもいいよ、もう少し気楽に、という感じで調整して、うまくいっていました。
弥生賞の後、牧場でリフレッシュして戻ってからは、非常に感情のコントロールが良く、物凄く気持ちが穏やかですし、騎乗者の命令を待っているので、いいですね。そういう風にしたいと思っていましたから、思った通りにここまで来ています。
心身ともにすごく充実していると思います。操作性もよく、感情のコントロールもきいていますし、脚元も問題なく、心肺機能も高いところで維持されていて、いいと思います。状態としては、上がっているのが見てとれます。
田辺騎手は中山を本当に熟知していて上手いと思います。それはずっと前から思っていて、この馬は中山が絶対巧いと思っていましたから、年始めから、この馬をどうしてもクラシックに乗せたいという流れの中、田辺騎手に託すことがベストだという選択の中で、ここまで2戦、結果を出してくれて、最高のパートナーだと思っています。
この時期の3歳馬で、これだけ一つの競馬場に特化するのは珍しいと思いますが、左回りがダメということはないと思います。中山のト
リッキーなコースが合っていると思いますし、この馬の得意なところだと思います。ここ3週の精神状態、フットワークを見ると、馬は変わっていますし、その先、東京を見据えた調教もうまくいっているので、凄く充実している時期にさしかかっていると思います。
今、前走よりプラス4kgぐらいだと思います。ただ無駄肉がつくような体型ではありませんし、馬体重は前走と同じくらいで出られればと思います。体重的には変わりませんが、騎乗者は幅が出てきていると言いますし、筋肉の量は若干増えていると感じます。
GI馬も出てきますし、前哨戦を勝ち上がった強い馬もいます。この世代のトップの18頭が集うところだと思いますので、そこに名を連ねる事ができるのは非常に嬉しいです。中山競馬場は非常に得意なコースで、この馬にとってホームグラウンド。そのホームグラウンドで、超一流の馬と一戦を交えることができるのは非常に光栄なことだと思いますので、最後の直線、人気馬と全開で叩き合えるような状況になってほしいなと思います。
この馬は正攻法がいいと思います。気持ち良く走らせてあげて、前回のように4コーナーで脚がたまっていたら、そこから勝負という形になると思います」
(取材:中野雷太)
ラジオNIKKEI