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ローラS・G2」(24日、東京)
樫への2枚の切符をかけた女の戦いが、開幕週の府中で繰り広げられる。1勝馬が大半を占め、登録馬で2勝を挙げているのはわずか3頭だけ。そのうちの一頭・
ヴァンルーラーに激走ムードが漂っている。未勝利戦V後はひと息の競馬が続いていたが、前走の
君子蘭賞が意表を突く逃げで鮮やかにV。ここも絶好馬場を味方に押し切りを狙う。
2戦目の未勝利戦Vが鮮やかな好位抜け出し。出世を期待された
ヴァンルーラーだったが、昇級後は掲示板にも載れないレースが続いた。調教は動くものの、競馬につながらない。吉岡師ももどかしさを感じつつ、手探りを続けながらレースを重ねてきた。そして、ようやく分かった自分の
スタイル。前走の
君子蘭賞で初騎乗だった藤岡佑が正解を導き出した。結論は積極策。前に行った方がこの馬の持ち味が生きる。
吉岡師は「ためた方が脚を使える馬だと思っていたのですが、気分良く走らせた方がいいですね。ジョッキーが新しいところを引き出してくれました」と、逃げの戦法で2勝目を挙げた鞍上に感謝した。「返し馬で思った以上に走りに遊びがあったんですよ。それでああいう競馬をしてみようと。距離が延びたのも良かったんだと思います」とは藤岡佑。デビューから続けてマイルを使われていたが、初の千八もプラスに働いたようだ。
今回はさらに1F延長となるが、指揮官は「いいと思います。開幕週の馬場ですし、条件は良さそう」と歓迎する。前走後はここを目標に調整され、仕上がりも良好。「この中間も在厩で調整していますが状態はいいですよ。何とか権利を獲りたい」と樫の切符ゲットに意欲を見せる。豊富なキャリアで確立した自身の
スタイルを貫き、大舞台への道を切り開く。
提供:デイリースポーツ