「天皇賞(春)・G1」(5月1日、阪神)
タイトル奪取で恩返しだ。
ロバートソンキーと2度目のG1舞台に挑む
伊藤工真騎手(32)=美浦・金成=が、大一番を心待ちにしている。
相棒は20年の
神戸新聞杯で、無敗の3冠馬
コントレイルに0秒3差3着と健闘。今回人気を集める
ディープボンド(4着)に先着を果たしたように、能力は確かなものがある。伊藤は「この馬なりに徐々にしっかりしてきて、まだ良くなる余地も残していますからね。
菊花賞(6着)で3000メートルを走っているし、距離は問題ないと思います」と期待を膨らませる。
デビュー2戦目から手綱を任されたが、21年4月の落馬負傷で2走前は乗り代わり。それでも再び巡ってきた手綱に、「前走で依頼を頂けたことはすごくうれしかった。こういう舞台でチャンスを頂けたことに、保坂オーナー、林先生には感謝の気持ちでいっぱいです」と興奮を隠さない。
自らまたがった最終リハではゴール前で上々の伸び脚を披露した。「動きの良さを見せていました。使って状態が1段上がった感じがします」。順調だった1週前追い切り以上の好気配。久々を使われての大きな上積みを感じ取っていた。
まだ準オープンの身で格下感は否めないが、気後れすることはない。「いつも一生懸命走ってくれるので信頼しています。この馬の競馬をさせてあげたい。すごく楽しみですね」。デビュー15年目の伊藤にとって勝てば重賞初制覇。様々な思いを胸に、大仕事をやってのける。
提供:デイリースポーツ