「宝塚記念・Ｇ１」（２６日、阪神）

　ファン投票で史上最多得票をマークし、堂々の１位に支持されたＧ１・２勝馬タイトルホルダーが１６日、横山和を背に美浦Ｗで１週前追い切りを行った。終始ゆったりとマイペースながら、軽快な脚さばきで上々の時計をマーク。７馬身差で圧倒した天皇賞・春からの、さらなる上昇ぶりをアピールした。

　史上最多得票の後押しを受けて春のグランプリに臨むタイトルホルダーは、横山和を背に美浦Ｗへ登場。前と後ろに僚馬の気配を感じながら、ゆったりとしたフォームで四肢を伸ばした。直線に入ってもスピードを上げることなく、終始マイペース。馬場の中央を軽快なフットワークで駆け抜け、６Ｆ８０秒９-３６秒６-１１秒９のタイムを計時した。

　前走の天皇賞・春は、カラ馬の影響を受けながらも７馬身差で圧勝。それ以来、久々にまたがった鞍上は「前にペースをつくってもらう感じで。厩舎の皆さんがここに向けてつくってくれて、何の不安もない状態。出来は前回よりもいいですね」と笑顔。３つ目のＧ１タイトル奪取へ、限りなく視界は良好だ。

　動きを見届けた栗田師も満足そう。「競馬を想定して前に馬を置き、後ろからもプレッシャーを受ける感じ。その中でどんなリズムで走れるか」と意図を説明。そして、「やれば時計は出るけど、変にテンションが上がるよりもいい。道中のコンタクトは前回よりも全然いい」と、さらなる上昇ぶりを伝えた。

　今回は強力な同型の存在、そして過去３度の対戦で全て後じんを拝したエフフォーリアと、難しい戦いになる。トレーナーは「どんなレースになるのか。ジョッキーも選択肢は一つだけじゃないと思うし、決めて臨むのも良くない」とキッパリ。ファン投票１位で迎える仁川の大一番は、遠くフランスの凱旋門へと続く一里塚。「感謝しているし、責任も感じています。最高の状態で送り出し、秋に向けていい結果を出してほしい」と願った。

提供：デイリースポーツ