夏の福島開催も最終週。土曜日に芝2000mの番組があり、まずはGI馬の仔に注目が集まる。その一方、夏の北海道シリーズは今週から札幌開催が開幕。日曜日に芝1800mの番組があり、こちらにも評判馬がスタンバイしている。いずれも楽しみな一戦だ。
【7月23日(土) 福島芝2000m】
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スワッグチェーン(牡、父
ロードカナロア、
母メジャーエンブレム、美浦・
田村康仁厩舎)
母はマイルGI2勝(阪神JF、
NHKマイルC)。その3番仔で初めての牡馬になる。先週の追い切りはウッドチップコースで6F82.6-12.2をマーク。古馬を相手にしっかりと負荷をかけた。
「大きな馬だけど、体は十分に仕上がっている。ほぼ態勢は整っている感じ。この血統は隔世遺伝なのか、母よりも祖母の血が強く出る。落ち着いた気性で普段から扱いやすいし、脚長の体形で大跳びなタイプ。早めにエンジンを吹かしていくような競馬が合いそうだし、長めの距離がいいと思います」と
田村康仁調教師。鞍上は
三浦皇成騎手が予定されている。
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パルピターレ(牝、父
ドゥラメンテ、
母カヴァートラブ、美浦・
国枝栄厩舎)
母は愛・仏のG1を2勝している(愛
オークス、仏
オペラ賞)。先週の追い切りはウッドチップコースで5F68.5-12.1をマークした。
「ひと追い毎に良くなっている。まだ緩いけど、いいところはありそう。長めの距離が合うと思います」と
国枝栄調教師。鞍上は
石川裕紀人騎手が予定されている。
【7月24日(日) 福島芝1800m】
◆
ラパンラピッド(牡、父
ルーラーシップ、
母クードラパン、美浦・
武井亮厩舎)
母は通算4勝を挙げ、
フェアリーS4着の戦歴がある。先週の追い切りはウッドチップコースで6F79.6-12.0をマーク。2勝クラスの3歳馬を離れた後ろから追走し、しっかりと併入に持ち込んだ。
「初仔にしては馬格があるし、パワフルな走り方をする。ひと追い毎に息遣いも良くなってきた。初戦から楽しみにしています」と
武井亮調教師。鞍上は
菅原明良騎手が予定されている。
【7月24日(日) 札幌芝1800m】
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シュバルツガイスト(牡、父
キタサンブラック、
母フリーティングスピリット、美浦・
国枝栄厩舎)
一昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は1億2100万円。母は英G1・
ジュライCを勝ち、全欧のチャンピオンス
プリンターに輝いた。先週(13日)は函館競馬場の芝で
ハヤヤッコの胸を借り、余力十分の手応えで併入。その
ハヤヤッコが
函館記念を勝ち、こちらにも期待が高まる。
「
バランスがいい体つき。性格もいい。総合的に高い点数を与えられるし、初戦から期待しています」と
国枝栄調教師。鞍上は
武豊騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)