今年の新種牡馬の活躍には驚かされる。デビュー前から評判だった
サトノダイヤモンド産駒からは
札幌2歳S3着の
ダイヤモンドハンズが現れ、
リアルスティール産駒からもデビュー戦5馬身差Vの大物候補
フェイトが出現。さらに先日の小倉2歳Sでは
ロンドンプランが勝利し、父
グレーターロンドンは同期に先駆けて
JRA重賞初勝利を挙げた。2022年はまさに「新種牡馬の当たり年」と呼べる状況だ。
そんな中、土曜(17日)のオープン・
ききょうS(中京芝1400メートル)にも楽しみな新種牡馬の産駒が登場する。
フルメタルボディー(牡・清水久)の父
マインドユアビスケッツは
ドバイゴールデンシャヒーン連覇(17、18年)などGI3勝を挙げた米国の名ス
プリンターで、母は09年
京成杯AHの勝ち馬
ザレマという良血だ。そのセールスポイントを担当の久保助手はこう語る。
「競馬に対して前向きなところですかね。レースに行けばちょうど乗りやすい感じで、初戦の(三浦)ジョッキーも“道中はそんなにかからず、オンオフができているようだ”って」
気持ちを出して走る。このあたりは短距離で活躍した父の影響が出ているのだろう。もちろん、父の良さは馬体にも受け継がれており、「まだ子どもは子どもですけど、この時期の2歳にしては中身が詰まっていますね。若馬はハミに頼るところがあるんですが、他の馬に比べて乗っている時の
バランスがドシッとしているように感じます」。
1週前追い切りではウッド6ハロン81.0-11.7秒の好時計をマークするなど、無傷の2連勝に向けて視界は良好だ。
「まだまだこれから成長しそう」という清水久厩舎の期待馬が、ここでも結果を出すと同時に、距離延長にもメドの立つ競馬ができれば今後の楽しみはさらに広がる。勢いに乗る22年デビューの新種牡馬。今週は
マインドユアビスケッツ産駒の
フルメタルボディーの走りに注目していただきたい。
(西谷哲生)
東京スポーツ