10日(祝・月)、
盛岡競馬場(曇 不良)で行われた"Road to JBC"第35回
マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI ダート1600m 16頭)は、1番人気の
カフェファラオ(
福永祐一騎手)が逃げ粘る6番人気の
ヘリオスをハナ差とらえて優勝。勝ち時計は1分34秒6だった。
2着に
ヘリオス、1/2馬身差の3着に3番人気の
シャマルが入り、さらに1/2馬身差の4着は兵庫から参戦した5番人気の
イグナイター。4番人気の
ソリストサンダーは7着、3連覇を狙った2番人気の
アルクトスは14着に終わった。
勝った
カフェファラオは父
American Pharoah、
母Mary's Follies(
その父More Than Ready)の牡5歳鹿毛馬、美浦・
堀宣行厩舎の管理馬。通算成績13戦7勝、
フェブラリーステークス連覇に続くGI級3勝目で重賞は5勝目。左回りダートのワンターンのマイル戦は、これで5戦全勝となった。
レース後のコメント
1着
カフェファラオ(
福永祐一騎手)
「いつもスタート後のスピードの乗りが良くない馬で、スタートしてからすぐコーナーのある競馬場ではいいリズムで走れません。今日はスタートしてから最初のコーナーまでが長いのですが、内枠でしたから、最初の位置取りが一番重要だと思っていました。
あまり揉まれない形で行きたかったのですが、最初に外から来られましたし、周りの様子を見ながらでした。スペースが空いたので3番手まで来ることができましたし、形としては悪くなかったと思います。
アルクトスのプレッシャーもありましたし、楽な形ではありませんでしたが、こういった馬場もあり、あまり待たずにスピードに乗せて行きました。道中のリズムが
フェブラリーステークスの時ほど楽ではありませんでしたから、その分最後の伸びが甘くなってしまったと思います。
最後、皆脚が上がってから、差はわずかですがそこでグッと差し切ったあたりはGI馬の底力だと思います。ナイターも含めて初めての環境の中で、気難しいタイプであり、気が乗らないような状況したが、それでもよく、しっかりとやるべきことを果たしてくれて、立派だったと思います。
いい条件の競馬場だと思っていましたけど、思った以上に厳しいレースになりましたが、馬を誇りに思いますし、またこれからも、大きなタイトルを積み重ねていけたらと思います」
2着
ヘリオス(
武豊騎手)
「惜しかったですね。行けたら行こうと思っていました。スタートはいつもそれほど速くないのですが、促して先手を取れたら気分良く走ってくれました。
4コーナーではそれほど手応えも良くなかったのですが、その割によく頑張ってくれました。あそこまで行ったら勝ちたかったですが、良い休養になったようで、状態が良くなっていて良かったです。また楽しみですね」
3着
シャマル(
川須栄彦騎手)
「距離は初めてでしたが、あまり深く考え過ぎず、この馬の走りをと思ってゲートを出ました。
ヘリオス、
アルクトスの3番手、その時点ではすごく良いポジションだなと思いました。
距離は全然問題無かったです。最初のコーナーを曲がったところで内から2頭に行かれてしまって、ポジションが2つ外になってしまったのがすごく痛かったです。
その分、外を回る形になりましたが、1着馬と2着馬が前にいて、最後はもう一度馬が歯を食いしばって迫ってくれています。
距離もこなしてくれましたし、この着差ですから、力負けではないという気持ちですが、それも含めて競馬です。
勝った馬は中央でGIを勝っていますし、初めてのGI、距離、コースでしたが、最後に迫ってくれたのは今の
シャマルの充実ぶりですし、力のある証拠です」
4着
イグナイター(
田中学騎手)
「今日は勝つ気で来ましたが、結果は4着でも、楽しみが広がる4着だったと思います。今は短距離路線で成績も出ていますが、すごく馬が成長して折り合いがつくようになりましたから、マイルでも問題無かったと思います。今後が楽しみです」
5着
ゴールデンヒーラー(
山本政聡騎手)
「頑張りました。次につながるように少し前で競馬をしてほしいという事だったのですが、割と流れそうでしたし、ついて行ったら厳しいと思いました。やはり流れは少し速かった気がします。出して行かなかった分、コーナーでハミも抜けて、最後まで馬が頑張ってくれました。こういう馬場も良いですね」
14着
アルクトス(
田辺裕信騎手)
「いい位置につけられましたし、やりたい競馬はできましたが、4コーナーでついて行くのが苦しくなりました。馬は頑張っていますが、仕方ありません」
(取材:中野雷太)
ラジオNIKKEI